「【注目株】再生可能エネルギー・環境関連|10万円以下で将来性に注目」——そんな見出しの記事を読んだ。 そこには、リミックスポイント(証券コード3825)の株価や決算数値が、具体的な数字つきで並んでいた。 先に、結論を書いておく。 タダシが決算数値を決算短信の原文と照らし合わせたところ、売上高・営業損失・経常損失・純損失は、いずれも一致していた。 数字が並んでいるからといって毎回疑わしいわけではない、という当たり前のことを、まず書いておきたい。 ただ、確認を進めると、気になる点が2つ出てきた。 ひとつは、記事が「東証グロース」としている上場市場。 もうひとつは、玉名の蓄電所について「受電から市場参入までの日数を大幅短縮」と書かれている部分だ。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、読み進める前に一緒に確かめておきたいことがある。 なお、この記事は「今買えばいい注目株」やその運営者、そしてリミックスポイント株式会社を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。
リミックスポイント(3825)を「10万円以下で将来性に注目」と紹介する「今買えばいい注目株」の記事。 決算数値そのものは決算短信の原文と一致していたが、上場市場の記載や蓄電所の『日数短縮』表現には、タダシが確認した公開情報とのズレがあった。 記事末尾の投資情報配信サービスの検証は当サイトの別記事に委ねる。
この記事の目次
まず一度立ち止まる——並んだ数字を、鵜呑みにする前に
「今買えばいい注目株」というブログが、2026年8月27日に「【注目株】再生可能エネルギー・環境関連|10万円以下で将来性に注目」という記事を公開した。 本文には、リミックスポイント株式会社(証券コード3825)の株価・決算数値が、細かく並んでいる。
数字がこれだけ細かく並ぶと、つい「ここまで詳しいなら信頼できそうだ」と感じてしまう。 その感覚は、あなたにも覚えがあるかもしれない。
だから今回タダシが確かめるのは、この案件が詐欺かどうかではない。 参考記事が挙げている決算数値や会社情報が、公開情報である決算短信・公式サイトと説明が通るかどうか——それだけだ。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、申し込む前に一緒に確かめておきたいことがある。
先に断っておくと、これは「今買えばいい注目株」やその執筆者を、違法・詐欺と断定するものではない。 実在するリミックスポイント株式会社についても同じで、確かめたいのはあくまで記載内容の一致・不一致という事実だけだ。 順番に、ひとつずつ見ていこう。
この記事を書いているのは誰か、何を主張しているかを整理する
今回取り上げるのは、「今買えばいい注目株」が2026年8月27日に公開した記事だ。 タイトルは「【注目株】再生可能エネルギー・環境関連|10万円以下で将来性に注目」。 書いているのは、サイトの運営責任者を名乗る「佐藤真理子」という人物である。
この「佐藤真理子」という人物の実在性や経歴については、タダシがすでに別の記事で確かめている。 「今買えばいい注目株」の運営者とランキングは信じてよい?という記事で、公開情報をもとに確認した内容だ。 今回は、そこを重ねて掘り下げることはしない。
記事が取り上げているのは、リミックスポイント株式会社(証券コード3825)だ。 エネルギー事業を中心にレジリエンス事業・金融投資事業・メディカル事業を展開する企業だと紹介されている。
ここまでを踏まえたうえで、記事が具体的に何を主張しているかを整理すると、次のようになる。
- 株価227円・1単元購入代金22,700円・PER6.26倍・PBR1.55倍・配当利回り1.32%・時価総額338億3,300万円・自己資本比率86.5%(「2026年8月27日時点の各種情報サイトの公開データをもとにした目安」と記事自身が注記)
- 2026年3月期決算は売上高177億5,100万円(前期比16.0%減)、営業損失54億7,700万円、経常損失55億100万円、純損失47億4,000万円。暗号資産評価損が主要な悪化要因と紹介
- 玉名蓄電所で需給調整市場に参入し、「受電から市場参入までの日数を大幅短縮」(postation.jpと発表元表記あり)
- 2025年2月時点で90億円超の暗号資産を保有し、デジタル資産市場の成長を積極的に取り込む方針

決算数値を、決算短信の原文と照合する
まず、決算数値から確認した。 タダシがリミックスポイントの2026年3月期決算短信(2026年5月15日発表)の原文にあたったところ、次の記述があった。
「当連結会計年度の業績につきましては、売上高17,751百万円(前期比16.0%減)、営業損失5,477百万円、経常損失5,501百万円、親会社株主に帰属する当期純損失4,740百万円となりました」
百万円単位を読み替えると、売上高177億5,100万円・営業損失54億7,700万円・経常損失55億100万円・純損失47億4,000万円。 参考記事の数字と、桁も増減の向きも完全に一致していた。 自己資本比率86.5%も、同じ決算短信の連結財政状態の項目と一致している。
決算短信には「2026年3月31日時点の保有暗号資産の時価に基づき、5,893百万円の暗号資産評価損を計上した」とも書かれており、「暗号資産評価損が主要な悪化要因」という参考記事の説明とも整合していた。 今回は、決算数値について公開情報と説明が通らない点は見当たらなかった。

上場市場の記載を確認する——「東証グロース」は見当たらなかった
決算数値と合わせて、会社の基本情報も確認しておきたい。 参考記事は業種を「エネルギー・投資」とだけ紹介しているが、記事本文をよく読むと、上場市場を「東証グロース」と紹介する記述があった。
そこで、リミックスポイント公式サイトの会社概要ページを確認した。 そこには、こう書かれている。 「東京証券取引所スタンダード市場 証券コード:3825」。
タダシが確認した範囲では、「東証グロース」ではなく「東証スタンダード」だった。 過去の決算説明資料の表紙にも「東証スタンダード市場:3825」という表記があり、複数の一次情報で「スタンダード」という記載を確認できた。
証券コード3825で実在する上場企業であること自体は、確認できた。 ただ、上場している市場区分については、参考記事の記載とタダシが確認した公開情報の間に、はっきりとした食い違いがあった。
「玉名蓄電所」の日数短縮を確認する——短縮したのは、実は別の拠点だった
次に、「玉名蓄電所で需給調整市場に参入し、受電から市場参入までの日数を大幅短縮」という記述を確認した。
リミックスポイントは2026年8月19日に、「系統用蓄電所(熊本県玉名市)の需給調整市場参入に関するお知らせ」という適時開示を出している。 そこには「本蓄電所が3か所目の市場参入となり」と、これまでの3拠点の受電開始日と市場参入日が一覧で並んでいた。
タダシがこの一覧の日数を数えてみると、次のようになった。 玉名(熊本県)は受電開始から市場参入まで167日。 仙台は83日。 もっとも短かったのは、白河(福島県)の23日だった。
つまり、3拠点のなかでもっとも時間がかかったのは、ほかならぬ玉名だった。 「日数を大幅短縮」したのは、玉名ではなく後発の白河だ。 参考記事が出典として挙げているPostationの記事も、実際に読んでみると「受電から参入までの日数は167日から23日へ縮んだ」という、玉名(167日)から白河(23日)への変化を分析した内容だった。
「玉名蓄電所で……日数を大幅短縮」という書き方は、玉名そのものが短縮したかのように読めてしまう。 一方で、リミックスポイントが複数の系統用蓄電所を手がけるなかで、後発の案件ほど手続きが早まる傾向にあること自体は、公開されている一次情報から確認できた。

「暗号資産90億円」を確認する——矛盾ではなく、時点の違いだった
参考記事は「2025年2月時点で90億円超の暗号資産を保有」としている。 一方、タダシが確認した決算短信には「2026年3月31日時点における暗号資産の取得総額は229億円となっております」と書かれていた。
一見、90億円と229億円で食い違って見える。 ただ、リミックスポイントは2025年2月17日付のプレスリリースで「これまで総額100億円の暗号資産を購入する旨を決議しており、現時点において90億円の購入が完了しております」と発表している。 この「90億円」は、保有している時価ではなく、100億円の購入決議のうち完了した金額を指していた。
その後も複数回の追加購入を経て、2026年3月末時点の累計取得総額が229億円まで積み上がった——という時系列で見れば、90億円と229億円は矛盾しない。 参考記事の「保有」という言葉の使い方はやや不正確だが、数字自体が大きく外れていたわけではなかった。
あわせて、リスク要因の記述も確認しておきたい。 参考記事は「暗号資産の価格変動に業績が大きく左右されるリスク」「電力市場の価格変動リスク」「容量拠出金・非化石証書などの制度コスト増加リスク(2025年3月期に14億8,000万円)」の3点を挙げている。

リスク要因の3点を、それぞれ確認する
1つ目、暗号資産の価格変動リスク。 これは前のセクションで確認した5,893百万円の評価損の通り、2026年3月期の業績悪化の主因として決算短信自体が明記していた。
2つ目、電力市場の価格変動リスク。 これは決算短信のエネルギー事業に関する記述と大枠で整合しており、固定単価プランを含む電力小売事業が市場価格の影響を受けやすいこと自体は、事業の性質として不自然ではなかった。
3つ目、容量拠出金。 タダシが2025年3月期の決算短信を確認したところ、「当社が負担すべき容量拠出金1,479百万円が売上原価として計上され」という記述があった。 14億7,900万円ということになり、参考記事の「14億8,000万円」とほぼ一致していた(四捨五入の範囲内の差)。
リスク要因として挙げられている3点は、いずれも決算短信の記述と大きく矛盾しなかった。 決算数値もリスクの説明も、タダシが確認した限りでは、公開情報との食い違いは見当たらなかった。
まとめ:3つに分けて見る
ここまでの話を、3つに分けて整理しておく。 ひとつ目、発信の中身(決算数値・リスク要因)。 タダシが決算短信の原文と照合した限り、大きな食い違いは見つからなかった。
ふたつ目、会社の基本情報。 証券コード3825で実在する上場企業であることは確認できたが、上場市場は「東証グロース」ではなく「東証スタンダード」だった。 また「玉名蓄電所で日数を大幅短縮」という表現も、公式開示の日数を数えると玉名は3拠点中もっとも時間がかかっており、実際に短縮したのは別の拠点だった。
みっつ目、記事末尾の投資情報サービス誘導。 この記事にも、投資顧問サービス「投資顧問ジャーナル」やAI投資ツール『IF(イフ)』への導線がある。 これらの運営実態や登録状況については、『今買えばいい注目株』の注目株紹介、その先の投資サービス誘導は大丈夫?、「AIが急騰株を自動で選ぶ」投資ツール『IF(イフ)』は信じてよい?ですでに確認ポイントを整理してあるので、今回はそちらに譲る。
同じ「今買えばいい注目株」の決算数値検証では、再エネ・環境関連2銘柄の記事で数字が一致しなかったケースも確認している。 今回のリミックスポイントの決算数値は一致していた一方、会社の基本情報のほうに気になる点があった——というのが、今回タダシが確認できたことだ。
もし「この銘柄情報、大丈夫かな」と思ったら、一人で抱え込まず、LINEで案件名・URL・記事のスクショを送ってほしい。 確認ポイントは、タダシと一緒に整理する。 相談は無料だ。 商材やツールの販売は行っていない。

判断するときに押さえたいこと
タダシが「リミックスポイント(3825)|10万円以下で将来性に注目」という記事について確認できたのは、ここまでだ。 売上高177億5,100万円・営業損失54億7,700万円・経常損失55億100万円・純損失47億4,000万円という決算数値、そして容量拠出金14億8,000万円というリスク要因の数字は、決算短信の原文と照らし合わせて、大きな食い違いは見つからなかった。 一方で、会社の基本情報には気になる点があった。 上場市場は「東証グロース」ではなく「東証スタンダード」。 「玉名蓄電所で日数を大幅短縮」という表現も、公式開示の日数を数えると、実際に短縮したのは別の拠点だった。 決算数値が合っていることと、その周辺の紹介文が正確であることとは、別の話だ。 数字だけを見て安心せず、会社の基本情報や成果を強調する表現も、あわせて確かめる——このひと手間を、タダシは大切にしたい。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。
- 紹介されている銘柄の決算数値を、決算短信の原文と照らし合わせたか
- 紹介されている会社の上場市場・証券コードまで、公式サイトで確認したか
- 「日数を大幅短縮」のような成果を強調する表現を、元になった一次情報の数字自体で検算したか
- 記事末尾の投資情報サービス(投資顧問ジャーナル/IF)に登録する前に、それぞれの確認ポイントをまとめた別記事を読んだか

タダシ
情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。