「エターナルコイン」「エターナルライブ」——SNSや知人の話でこの名前を聞いて、このページにたどり着いた人もいると思う。 ネット上には「詐欺だ」という声もあれば、「評判は割れている」という声もある。 ただ、タダシが金融庁・関東財務局の公式発表を確認した範囲では、株式会社エターナルリンクが2018年4月6日に行政処分を受けたことは、伝聞ではなく確認できた事実だ。 ただ、止めもしないし、押しもしない。 「行政処分」が具体的に何を理由にしたものだったのか、タダシと一緒にひとつずつ確かめておきたい。 なお、この記事は『エターナルコイン』『エターナルライブ』や、その関係者とされる個人を、これ以上、違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。

この記事の要点

仮想通貨「エターナルコイン」の取引所「エターナルライブ」を運営していた株式会社エターナルリンクは、2018年4月に金融庁・関東財務局から行政処分を受けている。 その理由と、ネット上で言われる加盟店数の指摘が同じものかどうかを、タダシが公開情報で確かめる。

この記事の目次
  1. まず一度立ち止まる
  2. 発行元「エターナルコイン」と取引所「エターナルライブ」——二重構造を整理する
  3. 行政処分の中身を金融庁・関東財務局の発表で確認する
  4. 「行政処分の理由」と「加盟店数の指摘」は別の話——混同しない
  5. 宣伝されていた「加盟店136店舗」を検証する
  6. 「みなし仮想通貨交換業者」という制度を知っておく
  7. 今、確認できること——法人登記と旧サイトの現状
  8. 判断するときに押さえたいこと
  9. 出典・参考情報

まず一度立ち止まる

「エターナルコイン」「エターナルライブ」——この名前を、あなたはどこで見聞きしただろうか。 SNSの投稿だったかもしれないし、知人や友人から直接聞いたのかもしれない。 すでに保有している知り合いからの誘いだった、という人もいるだろう。

検索するうちに、「行政処分」という言葉が目に入ってきた人もいるはずだ。 それだけで、一気に不安が膨らんだかもしれない。 ただ、タダシがこれまで公開情報を確認してきた経験から言うと、 「行政処分」という言葉の重さだけが独り歩きしているケースは少なくない。

このページの役割は、はっきりしている。 行政処分の中身と、広告や宣伝文言への指摘——たとえば加盟店数の表記など——を、 混同せずに整理することだ。 両方とも「気になる話」ではあるが、出どころも重さもまったく違う。

『行政処分』という言葉だけが独り歩きしていないか ——まずはそこを、一緒に確かめておきたい。 詐欺だと決めつけるつもりはない。 順番に、事実だけを淡々と並べていこう。

発行元「エターナルコイン」と取引所「エターナルライブ」——二重構造を整理する

エターナルコインとエターナルライブ、この2つの名前が出てくるたびに、タダシは一度立ち止まっていた。 会社が2つあると、どちらの話をしているのか分からなくなる。 ここは一度、整理しておきたい。

まず、仮想通貨「エターナルコイン」(通貨コードXEC)の発行元を確認する。 公式サイトなどでは、発行元は「株式会社アトムソリューションズ」と称する会社だとされている。 国内発の仮想通貨として、2015年頃から広告展開されていた、という情報がある。

次に、この通貨を売買する取引所「エターナルライブ(ETERNAL LIVE)」を見ていく。 エターナルライブを運営していたのは、発行元とは別の法人「株式会社エターナルリンク」だった。 タダシが公式サイトのスクショで確認したところ、 本社は東京都中央区日本橋茅場町2-7-6 晴花ビル6F、 代表取締役は小野寺利晃氏、資本金は7500万円と記載されていた。

ここが今回、一番押さえておきたいポイントだ。 行政処分の対象は、株式会社エターナルリンクのみである。 発行元とされる株式会社アトムソリューションズは、行政処分の対象になっていない。 この2社を混同しないことが、ここでの出発点になる。

公式サイトには、こんな一文も見つかった。 「公認取引所は一か国に対して一取引所」——独占契約の方針が、明記されていたのだ。 実際のページを画像で示しておく。

代表取締役の小野寺利晃氏という名前は、金融庁が公表した文書にも記載がある。 ただ、この段階でタダシが言いたいのは、個人の評価ではない。 まずは会社の構造を、事実として整理しておきたいということだ。

運営会社の情報は、gBizINFOの企業情報(法人番号5010501030713)でも確認できる。 公開されている情報を、ひとつずつ照らし合わせていく作業だ。

  • 発行元とされる会社=株式会社アトムソリューションズ(エターナルコイン)
  • 運営会社=株式会社エターナルリンク(エターナルライブ/本社:東京都中央区日本橋茅場町2-7-6 晴花ビル6F/代表取締役:小野寺利晃/資本金7500万円)
  • 行政処分の対象は株式会社エターナルリンクのみ(アトムソリューションズは対象外)
エターナルコイン公式サイトの「公認取引所は一か国に対して一取引所」ページ
公式サイトには、公認取引所を一か国につき一取引所に限定する方針が明記されていた。(出典:エターナルコイン公式サイト)

行政処分の中身を金融庁・関東財務局の発表で確認する

『行政処分』という一言だけで、判断を終わらせたくない。 タダシが確かめておきたいのは、何が理由だったのかという中身のほうだ。 理由の中身は、公式文書にちゃんと書いてある。

金融庁は平成30年4月6日(2018年4月6日)、 株式会社エターナルリンクに対する行政処分について発表した。 タダシが金融庁の発表ページを確認すると、こう書かれていた。

「株式会社エターナルリンク(本店:東京都中央区、法人番号5010501030713、 資金決済に関する法律(平成21年法律第59号、以下「法」という。) 附則第8条に基づく仮想通貨交換業者)(以下、「当社」という。)においては、 法第63条の15第1項に基づく当社からの報告及び当庁の検査により、 法第63条の11(利用者財産の管理)及び法第63条の10(利用者の保護等に関する措置)に 違反する事実が認められたことから、 本日、関東財務局長が当社に対して行政処分を行った」

整理すると、指摘されている違反は大きく二つだ。 一つは資金決済法第63条の11(利用者財産の管理)違反、 もう一つは資金決済法第63条の10(利用者の保護等に関する措置)違反にあたる。 どちらも、利用者を守るための規定だ。

金融庁の発表ページには、 「詳細は、関東財務局ウェブサイトを参照」とも書かれている。 そこで、関東財務局が公開している詳細版も確認しておきたい。

関東財務局の発表には、 こう記載されていた。 「代表取締役は、経費の支払いに充てるため、利用者から預かった金銭を一時的に流用」

続けて、 こうも書かれている。 「犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づく取引時確認を十分に実施しないまま、仮想通貨の交換サービスを提供」

取引時確認とは、 口座開設時などに行う本人確認のことだ。 そのうえで、「平成30年4月6日から平成30年6月5日までの間、仮想通貨交換業に係る全ての業務を停止」という業務停止命令が出されている。

処分から解除まで、 およそ2カ月間だ。 この間、エターナルコインの交換業務そのものが止められていたことになる。

ここで、正直に書いておきたい。 『ブロックチェーンを使っていない』『加盟店数の表示』—— こうした指摘をネット上で見かけることがあるが、 タダシが確認した金融庁・関東財務局の発表文には、この理由は見当たらなかった。 この点は、次の項目で改めて分けて整理する。

改めて、時系列を整理しておく。 エターナルコインの広告展開が始まったとされるのは2015年頃だ。 2017年4月1日に改正資金決済法が施行され、 みなし業者としての登録申請期限は同年9月30日だった。

そこから半年ほどたった2018年4月6日に、 今回の行政処分が出ている。 業務停止命令は同年6月5日で終了し、 2024年3月14日には法人の清算結了が確認できる。

  • 処分日:平成30年4月6日(2018年4月6日)
  • 処分理由①:利用者財産の管理に関する違反(資金決済法第63条の11)
  • 処分理由②:利用者の保護等に関する措置の違反(資金決済法第63条の10)
  • 処分理由③:取引時確認(本人確認)の不備
  • 業務停止命令:平成30年4月6日〜6月5日、仮想通貨交換業の全業務
金融庁「株式会社エターナルリンクに対する行政処分について」の発表ページ
(出典:金融庁「株式会社エターナルリンクに対する行政処分について」)

「行政処分の理由」と「加盟店数の指摘」は別の話——混同しない

「行政処分」というタイトルの記事の中には、加盟店数の誇大表示やブロックチェーン不使用にも触れているものがある。 それをまるで処分理由であるかのように書いている記事も、ネット上には見かける。

タダシが金融庁と関東財務局の公表文書を確認した範囲では、加盟店数やブロックチェーン不使用は行政処分の理由として記載されていない。 ここは、あなた自身でも一次資料に当たれば確認できる部分だ。

行政処分の理由として明記されているのは、利用者財産の一時流用取引時確認の不備という別の問題だ。 加盟店数の宣伝内容は、これとは別の切り口で検証すべき指摘だと、タダシは考えている。

行政処分の理由がネット上で別の話と混同されるケースは、他の案件でも起きている。 たとえば匠投資顧問の登録取消しはいつ?2026年5月の行政処分を一次資料で確認でも、公表文書にない理由づけが広まった例をタダシは確認している。

ここで、食い違いを一度整理しておきたい。

「行政処分=すべての悪い噂の理由」とまとめてしまうと、確認できていないことまで確認できたことにしてしまう。 ここは丁寧に切り分けたい、とタダシは思う。

  • 行政処分の理由に含まれる=利用者財産の一時流用/取引時確認の不備
  • 行政処分の理由として公的資料に記載がない=加盟店数の表示/ブロックチェーンを使っていないという指摘

宣伝されていた「加盟店136店舗」を検証する

前の章で見た「独占契約」の文言と合わせて、 もうひとつ確認しておきたいのが、公式サイトに表示されていた加盟店数だ。 公式サイト(e-look)のトップページには、こう表示されていた。 「Eスクエア136店舗」「E-カウンター264店舗」——タダシが実際にスクリーンショットで確認できた数字だ。

独占的な取引所という宣伝文言についても、前の章の画像で確認したとおりだ。 一方、加盟店数の実態については、ネット上で気になる指摘を見かける。

ネット上には「実際に検索してみたところ、使える店舗は3店舗しかなかった」という指摘がある。 ただし、この「3店舗」という具体的な数字は、 タダシが参考にした記事側の主張であり、当サイトが検索件数そのものを裏取りできたわけではない。 伝聞は伝聞として、ここははっきり分けておきたい。

加盟店数のような、規模を大きく見せる数字の使い方は、この案件だけの話ではない。 リノコイン(RINO PLUS)は大丈夫?海外・無登録の暗号資産勧誘を公開情報で確かめるや、 Ronevaki(ロネバキ)の仮想通貨ソフトは大丈夫?毎日13万円・成功率98.9%の表示を公開情報で確かめるでも、 タダシは似たような数字の見せ方を確認している。

表示されている数字の大きさと、実際に使える範囲が一致するとは限らない。 ここは、うのみにせず自分の目でも確かめたい。

加盟店の実態は、公式サイトの店舗検索機能を使えば、 あなた自身である程度確かめられる範囲だと思う。 ただし、掲載されている店舗が今も実際に稼働しているかどうかまでは、 タダシの手元では確認しきれなかった。 ここから先は、わからないことはわからないと正直に書いておく。

  • 表示されていた加盟店数=Eスクエア136店舗/E-カウンター264店舗
  • 「実際は3店舗」という指摘は伝聞(当サイトでは件数の裏取りはできていない)
  • 独占契約方針=公認取引所は一か国に対して一取引所
エターナルスクエア公式サイト(e-look)トップページに表示された「Eスクエア136店舗」「E-カウンター264店舗」の加盟店数
公式サイト(e-look)のトップページには、加盟店数として「Eスクエア136店舗」「E-カウンター264店舗」と表示されていた。(出典:エターナルスクエア公式サイト e-look)

「みなし仮想通貨交換業者」という制度を知っておく

エターナルリンク社への行政処分の位置づけを理解するには、『みなし仮想通貨交換業者』という制度を知っておくといい。 国民生活センターは、この制度についてこう説明している。

「仮想通貨に関する規制が導入された改正資金決済法の施行日(平成29年4月1日)以前から仮想通貨交換業を行っていた事業者は、平成29年9月30日までに仮想通貨交換業者の登録申請を行っている場合に限り、登録申請に係る処分が行われるまでの間『みなし仮想通貨交換業者』として仮想通貨交換業を営むことが可能」(国民生活センター「仮想通貨に関する様々なトラブルにご注意」

タダシが金融庁の行政処分文書を確認したところ——エターナルリンク社の名称には、「資金決済に関する法律…附則第8条に基づく仮想通貨交換業者」という表記が付いていた。 つまり、この会社はまさに『みなし仮想通貨交換業者』に該当していたということになる。

この制度は、新しい規制への移行期に、それまで実質的に営業していた事業者へ配慮した過渡的な仕組みだ。 登録の審査を待つ間も事業を止めずに済むよう、一時的な営業継続を認める建てつけになっている。

ただ、ここでタダシが思うことがある。 『みなし』という言葉がついていても、利用者保護の義務がなくなるわけではない。 むしろ、その義務を果たせていたかが、今回問われた部分だ。

そもそも暗号資産(仮想通貨)を扱う交換業者には、金融庁への登録が必要というルールがある。 この制度の基本から確認したい人は、暗号資産(仮想通貨)は大丈夫?始める前に交換業者の登録と価格変動リスクを公開情報で確かめるも読んでおいてほしい。

  • 改正資金決済法の施行=2017年4月1日
  • みなし業者としての登録申請期限=2017年9月30日
  • エターナルリンク社は資金決済法附則第8条に基づく「みなし仮想通貨交換業者」だったと金融庁文書に明記

今、確認できること——法人登記と旧サイトの現状

ここまで見てきた発信や勧誘の入り口に続いて、最後に確認したいのは、この会社が今も実在するかだ。 SNSでの発信が止まっていても、会社としての実態が消えたとは限らない。

タダシが確認した手順は、次の4つだ。 ひとつ目は、金融庁の金融事業者一覧検索で名称を確認すること。 ふたつ目は、国税庁の法人番号公表サイトとgBizINFOで登記状況を確認すること。 みっつ目は、金融庁の無登録業者の名称公表リストに載っていないか確認すること。 よっつ目は、旧公式サイトの現況を確認することだ。

gBizINFO(国税庁の法人番号公表サイトのデータを含む、 政府系の法人情報データベース)を使えば、登記の状況を誰でも調べられる。 順番に確認していこう。

確認できたのは、次の4点だ。

発行元とされる株式会社アトムソリューションズ (本店・東京都江東区永代2-31-16)について、gBizINFOを確認したところ、 株式会社エターナルリンクのページにあった『(閉鎖)』の表示は見当たらなかった。 ただし、これだけをもって「今も事業を続けている」と断定はできない。 わからないことは、わからないとそのまま書いておきたい。

旧公式サイトのドメインをたどっても、 当時どんなサービス内容だったのかは、もう確認できない。

ネット上では「破産した」という情報を見かけることがあるかもしれない。 ただ、それを直接裏づける官報などの一次情報は、タダシの手元では確認できていない。 法人登記の清算結了と旧サイトの置き換わりは事実だが、 そこから先を断定するのは避けておきたい

金融庁の無登録業者の名称公表リストも確認したが、 「アトムソリューションズ」「エターナルコイン」の記載は見当たらなかった。 ただし金融庁自身が「掲載されていないことは、無登録行為がないことの証明にはならない」と明記している。 だから、ここでも「問題なかった」とは書かないでおく。

会社の看板が下りていても、コインそのものやその周辺の話が、 今も別の形で動いていることはある。 「昔の話」で終わらせず、今の状態を自分でも確かめておきたいと、タダシは思う。

もし今もなお「エターナルコイン」の保有や購入、譲渡を持ちかけられているなら、 運営実態が確認しづらい状態にあることを、判断材料のひとつにしてほしい。

  • 株式会社エターナルリンク(法人番号5010501030713)=2024年3月14日清算結了
  • 株式会社アトムソリューションズ(法人番号3010601042676)=gBizINFO上に『閉鎖』の表示は見当たらなかった(実在の継続を保証するものではない)
  • 旧公式サイト(eternallink.jp/atom-solutions.jp)=現在は無関係の第三者サイトに置き換わっている
  • 金融庁の無登録業者の名称公表リストに記載は見当たらなかった(ただし「掲載なし=問題なし」ではない)

判断するときに押さえたいこと

ここまでのチェック項目を、あなた自身の手で埋めてみてほしい。 タダシが金融庁・関東財務局の公式発表で確認できたのは、株式会社エターナルリンクが2018年4月6日に行政処分を受けたこと、その理由が利用者財産の一時流用と取引時確認の不備にあったこと——ここまでだ。 加盟店数の表示やブロックチェーンに関する指摘は、行政処分の理由としては公的資料に見当たらなかった。 運営会社の法人登記はすでに清算結了しており、旧公式サイトも別内容に置き換わっている。 伝聞をそのまま事実として扱わないことは、案件そのものを検証するときと同じくらい大事だと、タダシは思う。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • 運営会社「株式会社エターナルリンク」の法人番号(5010501030713)を、国税庁の法人番号公表サイトまたはgBizINFOで検索し、登記状況を確認したか
  • 「行政処分」という言葉を見かけたとき、理由の中身(何が問題だったか)まで一次資料で確認したか
  • 加盟店数・独占契約など宣伝で見た数字を、公式サイトや実際の検索結果で自分の目でも確認したか
  • 金融庁の無登録業者の名称公表リストに名前が載っていないことを、「問題なかった証拠」だと誤解していないか
  • 今もなお保有・購入・譲渡を持ちかけられている場合、運営実態(登記・サイトの現況)を自分でも確認したか
  • 情報源が「〜という声がある」という伝聞なのか、公的資料で確認できた事実なのかを、書き分けて受け取っているか
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報