結論:堀江貴文さん、久米宏さん、孫正義さんは本物の人物です。 でも、その名前と顔写真を使ったこの広告は、本人の許可を得ていないと見られる「ニセモノ」の勧誘です。 誘導先の「Envessa Markets」「Dvukraldo」の運営会社は、金融庁の登録業者一覧にも無登録業者リストにも見当たりませんでした。 タダシなら、ここには登録しません。 なお、この記事は「Envessa Markets」「Dvukraldo」「Prototech Online Ltd」を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。
日本経済新聞を模した広告で堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏の名前と肖像が無断使用され、「AIで資産数倍」という体験談で登録誘導サイト「Dvukraldo」へ導かれる。 実体は海外FXブローカー「Envessa Markets」で、運営会社の金融庁登録の有無やレバレッジ条件をタダシが公開情報で確かめた。
この記事の目次
まず一度立ち止まる——日本経済新聞に見える広告に、見覚えのある名前が並ぶ
「日本経済新聞」に見える紙面が、 SNS広告の中に流れてきた。 フォントの選び方も、 見出しの組み方も、 本物の経済紙とよく似た作り込みになっている。 そして、その紙面の中に、 堀江貴文氏、久米宏氏、孫正義氏—— 見覚えのある名前が並んでいる。
この偽記事風の広告をタップすると、 そのまま「Dvukraldo」という取引サービスへの 登録フォームへ移動する。 記事を読んでいたつもりが、 いつの間にか申し込み画面に立っている—— この導線を、まず頭に入れておきたい。
先に、はっきり断っておきたい。 この記事は、 『Dvukraldo』という案件を 詐欺だと断定するものではない。 堀江貴文氏、久米宏氏、孫正義氏の3名は、 名前や肖像を無断で使われた側であり、 詐欺への関与を示唆するものでは一切ない。 ここは、最初にはっきりさせておきたい。
見た目が本物の新聞記事に近いほど、 中身も確かだと錯覚しやすい。 タダシ自身、 この作り込みを見た瞬間は、 一瞬手が止まった。 だからこそ、 まずは見た目と中身を切り離すところから始めたい。
止めもしないし、押しもしない。 ただ、申し込む前に、 一緒に確かめておきたいことがある。 この記事では、 ひとつ目は人物(推奨しているように見える3名)、 ふたつ目は事業の実在(案内されている運営会社)、 みっつ目は勧誘・料金(広告の見せ方と条件) ——の3つに分けて、ひとつずつ確かめていく。
- ①人物:広告では堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏が推奨・体験談を語っているように見えるが、タダシが確認した範囲ではいずれも無断で名前・肖像を使われた側で、本人関与の一次情報は確認できなかった
- ②事業の実在:広告ではPrototech Online Ltd(2025年10月9日設立・コモロ連合アンジュアン自治島・ライセンスL16168/PTO・AOFA規制下)と案内されているが、金融庁の登録業者一覧・無登録業者リストいずれにも掲載が見当たらなかった
- ③勧誘・料金:「AIが自動売買」「短期間で資産が数倍」という体験談、23時間59分カウントダウン・残り枠表示があるが、断定的な利益提示は法律が原則禁じる領域で、返金は「未取引口座のみ」という限定的な条件

発信者を確かめる——堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏は「なりすまされた側」
まずは、広告に名前が出てくる人たちを確かめていこう。 Envessa Marketsの広告には、 堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏という、 実在する著名な人物の名前や肖像が使われている。 この3人が実際にこの広告に関わっているという事実を、 タダシは確認できていない。
金融庁は、こうした手口についてこう注意を呼びかけている。 「SNS上の偽アカウント・偽広告は著名人のアカウント・広告を装います」 金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください!」より。
これは、Envessa Marketsを名指しした注意喚起ではない。 ただ、著名人の名前や写真を広告に使う手口自体は、 金融庁が繰り返し注意してきたパターンと重なる。
堀江貴文氏の名前は、 AI自動売買を推奨するかのような、 一人称の談話風の演出に使われている。 孫正義氏の名前は、 権威付けの引用として登場する。 どちらも、 本人が実際にこの広告で発言したという事実は、 タダシが確認した範囲では見当たらなかった。
特に踏み込んでおきたいのが、 久米宏氏の名前が使われた見出しだ。 広告の見出しの一つには、 こう書かれている。 「久米宏の最後のサプライズ: なぜ日本のテレビ界の伝説は数十億の資産ではなく 投資プラットフォームを家族に残したのか」 あたかも、 久米宏氏がすでに亡くなったかのような書き方だ。
ここははっきりさせておきたい。 久米宏氏が実際に死去したという事実を、タダシは一切確認していない。 この記事は、 久米宏氏の死去を事実として主張するものでは、まったくない。 あくまで、 広告側がそう読める見出しを使っている、 という事実を指摘しているにすぎない。
広告内には、 「佐藤裕太」を名乗る人物による、 一人称の体験談も掲載されている。 この「佐藤裕太」氏が実在する人物なのかどうか、 タダシが確認した範囲では、 裏付けが取れなかった。 名前と体験談が載っているというだけでは、 実在の証明にはならない。
堀江さん・久米さん・孫さんの3人に共通するのは、 誰一人として「広告に出た」という事実確認が取れないことだ。 名前を使われた側だという前提で、 この先も読み進めてほしいと、タダシは思う。 似た構図は、 著名人・有名企業をかたる投資広告は大丈夫?公開情報で見分けるポイントや、 RikuNex(リクネックス)は怪しい? 著名人をかたるSNS広告からLINEに登録する前に確認したいことでも整理している。
- 堀江貴文氏:AI自動売買を推奨するかのような一人称談風の演出に名前が使われている(本人発信の事実は確認できず)
- 孫正義氏:権威付けの引用として名前が使われている(本人発信の事実は確認できず)
- 久米宏氏:あたかも死去したかのような見出しで名前が使われている(実際の生死は確認できておらず、本記事はそれを主張しない)
- 「佐藤裕太」氏(体験談の語り手):実在するかどうか裏付けが確認できていない

運営元・登録を確かめる——Envessa MarketsとPrototech Online Ltdは金融庁に登録があるか
申し込みページ(LP)を見ると、 運営会社は「Prototech Online Ltd」と記載されている。 設立は2025年10月9日、 登記地はコモロ連合アンジュアン自治島、 ライセンス番号はL16168/PTO。 AOFA(Anjouan Offshore Finance Authority)の規制下にある、 ともうたっている。
ここまで細かい数字は、すべて広告・LP側の記載だ。 タダシが公的機関で裏付けたものではない、ということは先に伝えておきたい。 設立日も、登記地も、ライセンス番号も、 書かれている以上のことは確認できていない。
AOFA(Anjouan Offshore Finance Authority)は、 コモロ連合アンジュアンの金融当局で、日本の金融庁とは別の機関だ。 同じAOFA・コモロ連合アンジュアンという表記を掲げるFX案件については、MoonshotFXは大丈夫? コモロのFXライセンスと出金トラブルの声を確かめる確認ポイントでも、先に確かめている。 そちらでも、AOFAライセンスは日本の金融庁への登録の代わりにはならなかった。
タダシが金融庁の免許・許可・登録等を受けている事業者一覧で、 「Envessa Markets」「Prototech Online Ltd」の名称を確認した範囲では、 掲載は見当たらなかった。 登録の有無は、名前さえわかれば誰でもこの一覧で確かめられる。
登記地やライセンス番号がここまで細かく書かれていると、 それだけで実在の裏付けがあるように見えてしまう。 でも、設立日も番号も、書かれているだけでは裏付けにならない、とタダシは思う。
Prototech Online Ltdを詐欺会社だと決めつけるつもりはない。 ただ、タダシが確認した範囲では、金融庁への登録が確認できない業者、という事実だけを残しておきたい。

「リストに載っていない=安全」ではない——AOFAという海外ライセンス表記の読み方
念のため、金融庁の無登録で金融商品取引業を行う者の名称等についてというページも確認した。 タダシが確認した範囲では、 「Envessa Markets」「Prototech Online Ltd」のいずれの名称も、 本稿執筆時点で記載は見当たらなかった。
ただし、ここで一度、立ち止まっておきたい。 金融庁自身がこのページで、こう明記している。 「掲載されていない者でも、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ますのでご注意ください。」 つまり、『リストに名前が無い』ことは、『登録済み』でも『安全』でもない。
Envessa Marketsは、公式サイトでAOFA(Anjouan Offshore Finance Authority)という、 コモロ連合アンジュアンの金融ライセンスを取得していると案内している。 ただし、これは日本の金融庁の登録とは別物であり、 AOFAのライセンスがあっても、日本の金融庁への登録の代わりにはならない。
海外に拠点を置く無登録業者について、 消費者庁も「無登録業者との外国為替証拠金取引(FX)にご注意ください!」というページで、注意を呼びかけている。 「特に海外所在の無登録業者は、業務の実態等の把握が難しく、 仮にトラブルが生じたとしても、業者への追及は極めて困難です。」
『リストに名前がない』は、タダシが確認したという事実にはなる。 でも、それは安全の証明にはならない。 ここは、金融庁自身がそう書いている。
- 金融庁「金融事業者一括検索」で、Envessa Markets・Prototech Online Ltdの名称を検索する
- 金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」で確認する
- 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」で確認する
- 「AOFA」「コモロ連合アンジュアン」など海外ライセンス表記が出てきた場合、それが日本の登録の代わりにはならないことを踏まえて評価する

断定的な勧誘とカウントダウン演出には法律のブレーキがある
次に確認しておきたいのは、 広告や登録後の画面で使われている言葉そのものだ。 Envessa Marketsの案内には、 「AIが自動売買し、短期間で資産が数倍になった」 という趣旨の体験談が並んでいる。 こうした言い切り方は、 金融商品取引法が原則として禁じている断定的判断の提供(「必ず儲かる」などと言い切って勧誘してはいけない、というルール)の型と重なって見える。
案内の中には、 「40,000円を入金し、30日で1,275,000円になった」 という具体的な数字の体験談も登場する。 ただ、これはネット上の体験談であり、 タダシが裏を取れた数字ではない。 伝聞は伝聞として、そのまま受け止めておきたい。
登録を終えると、 画面には23時間59分のカウントダウンと、 「残り◯枠」という表示が現れる。 これは、 判断を急がせるときによく使われる演出だ。 時間や枠を区切られると、 人はゆっくり確認する余裕を失いやすい。
金融庁は、 SNS上の投資詐欺が疑われる広告について、 情報を受け付ける窓口を設けている。 断定的な利益の提示や、 判断を急がせる演出を見かけたときは、 金融庁「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口の設置等について」も参考にしておきたい。
「AIが自動で」「短期間で数倍」—— こういう言い方には、 法律のブレーキがかかっている、とタダシは見ている。 カウントダウンや残り枠の表示も、 冷静に考える時間を奪う設計だと、 タダシは感じている。
- 「AIが自動売買」(自動で結果が出るかのような言い回し)
- 「短期間で資産が数倍」(断定的な利益の提示)
- 「40,000円→30日で1,275,000円」という体験談(伝聞であり、裏取りはできない)
- 「23時間59分」のカウントダウン(判断を急がせる演出)
- 「残り◯枠」表示(希少性の演出)

料金・レバレッジ・返金条件を確かめる——最低入金40,000円と出金の壁
ここからは、 Envessa Marketsの広告と登録誘導ページに書かれている料金体系を、 その記載のまま並べていく。 これから挙げる数字は、 すべてEnvessa Markets側が自己申告している条件であり、 タダシが第三者の資料で裏を取った数値ではない。
広告と登録誘導ページの記載によると、 最低入金額は40,000円からとされている。 取引をしないまま口座を放置すると、 無活動手数料として月100〜500USDが発生するという記載もある。 出金については2回目以降、 手数料として3.5%、または30USDのいずれかがかかる、 と案内されている。
レバレッジについては、 クラシック・シルバー・ゴールド・プラチナ・VIPという5段階の口座プランごとに条件が分かれ、 最大1:400まで設定できると表示されている。 これも、Envessa Markets側が自分で掲げている数字であり、 第三者機関が検証した数値ではない。
ここで、 国内の個人向けFX取引のルールと比べておきたい。 金融庁は「いわゆる外国為替証拠金取引について」の中で、 「個人が店頭FX取引を行う際は、取引金額に対して4%以上の証拠金を差し入れ、維持する必要があります(レバレッジに換算すると25倍以下となります。)。」 と説明している。 1:400というレバレッジは、この25倍という上限の16倍にあたる。
レバレッジの数字だけ見ると、 『大きく増えそうだ』と感じるかもしれない。 ただ、日本の個人向けFXが25倍までと決まっているのには理由がある。 その16倍という数字は、増える方にも減る方にも同じだけ働く——ここは、 お金を入れる前に一度立ち止まって考えておきたい。
返金条件についても確認しておきたい。 広告上の記載では、 返金の対象になるのは、入金後に一度も取引をしていない口座のみとされている。 言い換えると、 一度でも取引を始めてしまうと、この返金条件は事実上使えなくなる設計だ。 ここも、 申し込む前に覚えておきたいポイントだと思う。
ここで、 Envessa Marketsに申し込むとお金がどう動いていくか、 流れを整理しておきたい。
- ①偽の日経風記事の広告を閲覧する
- ②Dvukraldoの登録フォームに入力する(星評価4.8・残り枠表示という演出つき)
- ③登録完了後、23時間59分のカウントダウンが表示される
- ④クラシック〜VIPの口座プランを選び、最低40,000円を入金する
- ⑤取引を始めると、返金条件(未取引口座のみ)が事実上使えなくなる
- ⑥継続利用中は無活動手数料・出金手数料が発生し得る

同じ入口のなりすまし広告に注意——公的な相談窓口
著名人や有名企業になりすます広告は、Envessa Markets・Dvukraldoだけの手口ではない。 金融庁は令和6年10月1日、「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」を設置している。 対象は「著名人等になりすましたものを始めとするSNS上の投資広告や投稿等」で、金融庁自身がSNS事業者と連携して削除につなげると説明している。 24時間体制で、入力フォームから誰でも情報を提供できる。
タダシがこれまで確認してきた案件でも、同じ構図が繰り返し出てくる。 以前、WFSJ(wfsjit.co)は大丈夫?「ウェルズ・ファーゴ証券」なりすましを確認するでも、実在する証券会社の略称がそのまま使われていた。 著名人の名前を借りるのも、実在企業の略称を借りるのも、狙いは「実在の信用を借りて警戒を解くこと」にあるとタダシは見ている。
堀江さんや久米さん、孫さんの名前を見て、それでも不安になったなら、その感覚はおかしくない。 金融庁がわざわざ専用の窓口をつくるくらい、同じ手口が増えているということだと、タダシは受け止めている。
Dvukraldo・Envessa Marketsを「詐欺だ」と決めつけるつもりはタダシにはない。 ただ、この不安を一人で抱え込む必要もない。 金融庁の情報受付窓口のほか、消費者ホットライン「188」(国民生活センター 全国の消費者センター・消費生活センター)でも、案件名・URL・勧誘文のスクリーンショットを添えて相談できる。
金融庁の窓口や188番も、もちろん心強い相談先だ。 ただ、堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏の名前を見て覚えた引っかかりを、ひとりで抱え込む必要はない。 その広告のスクショを、株選びナビのLINEに送ってほしい。 確認すべきポイントは一緒に整理する。

判断するときに押さえたいこと
「Envessa Markets」の広告には堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏の名前・肖像が使われていたが、タダシが確認した範囲では、本人が発信・関与している事実は確認できず、いずれも無断で使われた側とみられる(久米宏氏の生死について、この記事は何も主張しない)。 誘導先の「Envessa Markets」を運営すると案内されているPrototech Online Ltdは、金融庁の登録業者一覧・無登録業者リストいずれにも掲載が見当たらなかった。 AOFAという海外ライセンス表記は、日本の金融庁登録の代わりにはならない。 広告上の断定的な体験談やカウントダウン演出、「未取引口座のみ」という返金条件も、公開情報として確認できた事実として並べた。 詐欺だと決めつけることも、安全だと言い切ることも、タダシにはできない。 ひとつ目は人物=なりすまされた側、ふたつ目は事業実在=登録確認できず、みっつ目は勧誘・料金=断定的表現と手数料構造——この3点を、もう一度確認しておきたい。 最終的に判断するのは、あなた自身だ。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがする。
- 「Envessa Markets」「Prototech Online Ltd」の名称を、金融庁の登録業者一覧・金融事業者一括検索で自分でも検索したか
- 同じ名称が金融庁の無登録業者リストに掲載されていないか確認したか(掲載なし=安全ではない点に注意)
- 「AOFA」「コモロ連合アンジュアン」といった海外ライセンス表記が、日本の金融庁登録の代わりにならないことを理解したか
- 広告や体験談に「必ず」「絶対」「AIが自動売買」「短期間で資産が数倍」といった断定的な表現がないか確認したか
- 「23時間59分」「残り◯枠」といったカウントダウン・限定枠の演出に、申し込みを急がされていないか
- 最低入金額・無活動手数料・出金手数料・返金条件(未取引口座のみ)を、自分の目で規約から確認したか
- 堀江貴文氏・久米宏氏・孫正義氏の名前が使われていても、本人が発信している証拠にはならないと理解したうえで、案件名・URL・広告文のスクショを一人で抱え込まず相談できる準備があるか

タダシ
情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。