「SALO」「SALOコイン」というNFT・暗号資産の取引サービスを、SNS広告や知人からの紹介で知った——という声を見かけた。 実際にsalocoin.comを開いてみると、入金・出金・資産のボタンが並び、USDT建てでNFTの取引ランキングが表示される、一見よくできた取引所風の画面だった。 止めるでも押すでもない。 タダシが公開情報で確認できたことと、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。 なお、この記事は「SALO」「SALOコイン」を違法・詐欺と断定するものではない。

この記事の要点

「SALO」「SALOコイン」(salocoin.com)というNFT・暗号資産の取引サービスについて、運営会社の実在・暗号資産交換業の登録・利回りの勧誘手法を、金融庁や国民生活センターなど公開情報だけで確かめる。

この記事の目次
  1. まず、salocoin.comの画面を確かめてみた
  2. ①発信者・紹介ルートを確かめる
  3. ②運営会社・登録の実在を確かめる
  4. ③利回り・出金トラブルの勧誘導線を確かめる
  5. 同種の手口は、公的機関の統計にも表れている
  6. それでも判断に迷うときは
  7. 判断するときに押さえたいこと
  8. 出典・参考情報

まず、salocoin.comの画面を確かめてみた

SNS広告や知人からの紹介をきっかけに、「SALO」「SALOコイン」という名前を見た、という声がある。 ネット上では、月利20〜30%程度の配当をうたう勧誘や、出金できなくなったという相談が寄せられているとされている。

タダシも実際にsalocoin.comを開いてみた。 トップ画面には入金・出金・資産のボタンと、NFTシリーズごとの取引量・最低価格がUSDT(ドルに連動する暗号資産の一種)建てで並ぶ、一見するとよくできたNFT取引所のような画面だった。 ただし、表示されている取引量や価格が実際の売買を反映しているかどうかは、タダシの立場では検証できなかった

SALOのNFTシリーズ取引ランキング画面。人気順に取引量と最低価格がUSDT建てで表示されている
同サイトの「人気」タブ。取引量・最低価格の数字が並ぶが、裏付けとなる第三者データはタダシの範囲では確認できなかった(2026年9月7日、タダシが確認・撮影)。

①発信者・紹介ルートを確かめる

こうした案件は、著名人本人ではなく、SNS広告や知人からの紹介経由で広がることが多い。 「友人や知人から紹介された」という声がある場合、紹介した本人も勧誘の仕組みを十分に理解していないことがある

紹介で報酬が出る仕組みそのものは、それだけで違法というわけではない。 ただし、人を紹介して報酬(特定利益)を得て、その参加に費用負担(特定負担)が伴う形は、特定商取引法上の「連鎖販売取引」に当たる場合がある消費者庁「連鎖販売取引」特定商取引法ガイド)。 連鎖販売取引に当たるなら、契約書面を受け取った日から20日以内はクーリング・オフ(契約の解除)ができるとされている。 似たような名前の案件では、リノコイン(RINO PLUS)は大丈夫?海外・無登録の暗号資産勧誘を公開情報で確かめるでも、海外拠点・無登録の勧誘という共通点を確認している。

②運営会社・登録の実在を確かめる

次に確かめたいのが、運営会社の実在と、暗号資産交換業の登録の有無だ。 国内で暗号資産の交換・売買を仲介する事業を行うには、金融庁・財務局への登録(暗号資産交換業)が必要とされている(金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」)。

タダシは、金融庁が公表している無登録業者の名称一覧(国内・海外の両方)も確認した。 「salocoin」「SALO」「SALOコイン」に類する名称は、タダシが確認した範囲ではいずれの一覧にも見当たらなかったただし、この一覧は警告書を出した後に事後的に公表されるもので、掲載されていないことが登録済みや適法であることを意味するわけではない——金融庁自身もその点を注記している。

登録の有無は、金融庁サイトの登録業者一覧や無登録業者の公表ページで、誰でも確認できる。 取引所形式のサービスでは、TsuruBit(ツルビット)は出金できない?運営元と登録の有無を入金前に公開情報で確かめるにはでも、運営元の実在確認が難しかったケースを扱っている。

金融庁の無登録業者の名称公表ページ
金融庁は、無登録で金融商品取引業を行うとして警告書を出した業者の名称を公表している。(出典:金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」)

③利回り・出金トラブルの勧誘導線を確かめる

ネット上では、「月利20〜30%」という利回りが案内されていたとされている。 この数字を裏付ける一次情報は、タダシが確認した範囲では見当たらなかった。

金融庁は、無登録業者との取引について「出金の拒否や法外な出金手数料を請求されたりするほか、これまで連絡が取れていたのに急に連絡が取れなくなるなどといったトラブルに遭ったという声が多く寄せられています」と注意を呼びかけている。

国民生活センターにも、「友人や知人から『暗号資産でもうかる。 人を紹介すれば紹介料も入る』と勧誘されお金を預けたが、出金できない、返金されないといったケースもみられます」という相談事例が寄せられている。 「最初は配当が振り込まれたが、途中から出金できなくなった」という声がある。 これはタダシが裏を取れていない伝聞だが、出金の条件やタイミングは、入金する前に規約で確かめておきたい。

金融庁の暗号資産の利用者向けページ
国内で暗号資産の交換サービスを行うには登録が必要で、金融庁は利用者に注意を呼びかけている。(出典:金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」)

同種の手口は、公的機関の統計にも表れている

SNSをきっかけにした投資詐欺全体でも、同じような手口が確認されている。 警察庁によると、令和7年のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は9,538件、被害額は1,274.7億円にのぼり、前年から大きく増えている(警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」)。

同資料では、勧誘の手口として「著名人の画像や動画を無断で使用した広告が確認されており、『必ずもうかる』、『元本保証』などの文言を含む広告も見られた」とも指摘されている。 この記事はSALO・SALOコインを名指しした注意喚起ではない。 ただ、暗号資産・NFTを名乗る勧誘全般に共通する確認ポイントとして押さえておきたい。 暗号資産全般の登録制度やリスクの基礎は、暗号資産(仮想通貨)は大丈夫?始める前に交換業者の登録と価格変動リスクを公開情報で確かめるにまとめている。

国民生活センターのSNS投資トラブル急増の注意喚起ページ
国民生活センターは、SNSをきっかけとした投資トラブルの急増に注意を呼びかけている。(出典:国民生活センター)

それでも判断に迷うときは

ここまで確認しても、「結局、大丈夫なのかどうか」がすっきりしないかもしれない。 それは当然だ。 運営会社の実在や登録の有無は、公開情報だけでは白黒つかないことも多い。

もし「SALO」「SALOコイン」以外にも、似たような案件名・URL・勧誘文のスクリーンショットがあるなら、タダシのLINEに送ってほしい。 金融庁の登録状況や特定商取引法の表示と突き合わせて、確認しておきたいポイントを一緒に整理する。 相談は無料だ。

判断するときに押さえたいこと

salocoin.comの画面はよくできていたし、SALO・SALOコインを違法・詐欺だと決めつけるつもりはない。 ただ、タダシが公開情報を探した範囲では、運営会社の実在や暗号資産交換業の登録を確認することができなかった。 ここまでのチェック項目を、あなた自身の手で埋めてみてほしい。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • SALO(salocoin.com)の運営会社名・所在地・暗号資産交換業の登録を、金融庁の一覧や検索で確認した
  • 「月利20〜30%」など、利回りを保証するような表現の裏付けとなる一次情報を探した
  • 友人紹介で報酬が出る仕組みが、特定商取引法の連鎖販売取引に当たらないか確認した
  • 出金の条件・期限が、申し込み前に規約でどう書かれているかを確認した
  • サイトに特定商取引法に基づく表示(事業者名・連絡先・返金条件)が明記されているかを確認した
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報