「Mishov Trading」というFX業者からSNSの広告やDMで勧誘を受けて、口座を開設しようか迷っているのかもしれない。 あるいは、すでに入金していて、出金できるかどうか不安になっているのかもしれない。 先に、タダシが確認できた事実を伝えておきたい。 ネット上には「金融庁警告のトルコ証券会社」という紹介のされ方をしている記事も見かけるが、タダシが2026年9月2日時点で金融庁の無登録業者リストを確認した範囲では、その表現をそのまま裏付ける記載は見当たらなかった。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、申し込む前に——あるいは、すでに入金してしまった今こそ——一緒に確かめておきたいことがある。 なお、この記事はMishov Trading(Mishov Forex、運営会社Mishov Markets Ltd)を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。
SNS広告や「金融庁警告」と紹介されることもあるFX業者Mishov Trading(Mishov Forex、運営会社Mishov Markets Ltd)。 金融庁の無登録業者リストへの掲載有無、セントルシア当局の警告文言、公式サイトの登録・連絡先情報を、タダシが公開情報で中立的に確かめる。
この記事の目次
まず一度、立ち止まる
SNSの広告やDMで「Mishov Trading」「Mishov Forex」という名前を見かけ、興味を持ったのかもしれない。 あるいは、すでに口座を作って入金していて、出金できるかどうか不安になっているのかもしれない。
ネット上には「金融庁警告のトルコ証券会社」という紹介のされ方をしている記事も見かける。 ただ、タダシが実際に金融庁の公表資料を確認した範囲では、その表現をそのまま裏付ける記載は見当たらなかった。
ここで大事にしたいのは、見出しの強さで白黒つけることではない。 「公開情報だけで説明が通るか」を、タダシと一緒に確かめることだ。 止めもしないし、押しもしない。
①「セントルシアに登録」という説明の中身
Mishov Forexの公式サイトには、運営会社は「Mishov Markets Ltd」で、セントルシアに登録番号「2023-00616」として登録されていると記載がある。 登記上の住所として「The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia」も案内されている。
ただし、セントルシアの金融規制当局(Financial Services Regulatory Authority、以下FSRA)が公表している警告文書を確認したところ、「フォレックス業はセントルシアで一切ライセンスされていない。 登録・ライセンス・提携を示す文書はすべて虚偽である」という趣旨の一文が、2024年7月・2025年4月・最新版の3通すべてに繰り返し明記されていた。
つまり「セントルシアに登録番号がある」ことと、「セントルシア当局からフォレックス業のライセンスを受けている」ことは、別の話として確認しておきたい。 タダシが確認した範囲では、この登録番号がFSRAの被規制事業者一覧(国際銀行等)に掲載されている事実は見当たらなかった。 似た構図は、コモロという別の国のライセンスを掲げていたMoonshotFXは大丈夫? コモロのFXライセンスと出金トラブルの声を確かめる確認ポイントでも確認している。
同社は公式サイト内で「2016年にイスタンブールを拠点に設立した」とも説明しているが、会社の歴史の長さと、金融当局からの許認可の有無は同じ意味ではない。
設立年の古さだけで登録の有無を判断しないほうがいい。

② 金融庁の無登録業者リストは確認したか
投資商品の勧誘や取引をお金をとって行うには、本来、金融商品取引法に基づく登録が必要になる。 無登録業者(金融庁に登録せず金融商品を扱っている業者のこと)だと、後で出金できなくなっても、助けてくれる公的な窓口が限られてしまう。
タダシは2026年9月2日時点で、金融庁が公表する無登録業者の名称一覧(HTML版)と、財務省関東財務局の警告一覧の両方を確認した。 「Mishov」に該当する業者名は、いずれのリストにも見当たらなかった。 実際にリストへの掲載が確認できたケースは、「Bullfxo」は大丈夫?関東財務局の無登録業者警告を公開情報で確かめるで整理している。
ただし、金融庁自身がこのリストについて注意書きを出している。 「無登録業者は投資者等の保護のための態勢が確保されているか当局では確認できず、登録を受けている業者と同等の態勢が整っていない可能性が高い」という趣旨だ。 つまり、リストに名前が無いことは、安全の証明にはならない。
会社名がわかっている場合、登録の有無は2026年1月30日に運用が始まった金融庁の「金融事業者一括検索」(search.fsa.go.jp)で自分でも確認できる。

③ 連絡先として案内されているのは、電話番号1件
公式サイトの「CONTACT US」ページを確認すると、案内されているのは緊急連絡用の電話番号1件と、「Turkey - Istanbul」という簡易な所在地表記だけだった。
日本の特定商取引法に相当するような、代表者名・詳細な住所・返金条件などの記載は、タダシが確認した範囲では見当たらなかった。 海外業者なので日本の特商法がそのまま適用されるわけではないが、連絡手段が電話番号だけという点は、出金トラブルが起きた際の連絡経路として心もとない。
第三者のブローカー評価サイトWikiFXでは、「Mishov Forex」「Mishov Trading」がそれぞれ別エントリで掲載されており、いずれも「有効なFXライセンスが見つからない」「無規制」という評価が付けられていた(評価スコアはそれぞれ10点満点中2.05・2.01)。

④「安全」を謳うセキュリティ表記から見えること
公式サイトの「SECURITY & SAFETY」ページには、「メール・電話番号・本人確認書類でアカウントを検証する」「出金申請は確認メール/SMSで照合する」「SSLとCloudflareで保護している」といった説明が並ぶ。
ただ、この説明の中に分別管理(顧客資産と会社資産を分けて管理すること)や、金融当局の監督下にあることを示す登録番号・ライセンス番号への言及は見当たらなかった。 「安全」という言葉の中身が、セキュリティ対策の説明にとどまっているのか、金融規制当局の監督を意味しているのかは、分けて見ておきたい。
「SSLで保護されているから安心」と、「登録業者だから安心」は、意味がまったく違う。
前者は通信の暗号化の話で、後者は当局の監督や補償制度の話だ。

出金できないという「声」をどう受け止めるか
ネット上では、Mishov Tradingについて「出金しようとしたら手数料や税金を理由に引き延ばされた」「連絡が取れなくなった」といった投稿を見かけることがある。 ただし、これらはタダシが直接裏を取れた一次情報ではなく、伝聞の域を出ない。 個別の海外FX業者の出金トラブルに共通する構造は、海外FX業者で出金できないのはなぜ?口座凍結・後出しルールを公開情報で確かめるでも整理している。
一方で、SNSをきっかけにした投資トラブル全般については、公的な統計が存在する。 警察庁の令和7年確定値によると、SNS型投資詐欺の認知件数は9,523件(前年より3,110件増、+48.5%)、被害額は1,288.0億円(前年より416.9億円増、+47.9%)で、いずれも前年から大きく増えている。
また、金融庁はSNSや著名人を騙る広告からの投資勧誘に注意を呼びかけており、「返金を申し出ても返金されない」「相手と連絡が取れなくなった」という相談が多く寄せられているとしている。 Mishov Trading固有の被害内容そのものを、タダシが公的機関の統計で個別に確認できたわけではない。 ここは、確認できたこと(統計・注意喚起の存在)と確認できなかったこと(個別の被害実態)を分けておきたい。

入金前にできること、もし気づいたら
まだ入金していないなら、確かめておきたいことが3つある。 ひとつ目は運営会社の実在や登記を自分でも調べてみること、ふたつ目は登録の有無を金融庁の金融事業者一括検索(search.fsa.go.jp)で確かめること、みっつ目は勧誘文や広告に「必ず」「絶対に」といった断定的な表現がないかを確認することだ。
すでにお金を入れてしまった、あるいは家族が入れていたとしても、自分を責めないでほしい。 あなたが悪いわけじゃない。 まずは消費者ホットライン(188)や警察の相談窓口に、やり取りの記録やスクリーンショットを残したうえで相談できる。
「この案件、大丈夫かな」と思ったら、タダシのLINEに案件名・URL・勧誘文のスクリーンショットを送ってほしい。 判断を代わりにするのではなく、確認しておきたいポイントを一緒に整理するだけだ。 相談は無料だ。
ひとつだけ、覚えて帰ってほしいこと
Mishov Tradingが詐欺かどうかを、タダシが決めることはしない。 ここまでで確かめられたのは、「金融庁の無登録業者リストにMishovの名称は2026年9月2日時点で見当たらなかった」という事実と、「自称する登録地セントルシアの当局はフォレックス業を一切ライセンスしていないと繰り返し警告している」という事実、そして「連絡先・分別管理・ライセンス番号の記載が確認できなかった」という限界の両方だ。
高い利回りの約束や「安心・安全」という言葉より先に、登録の有無という地味な確認を1つだけ。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。
判断するときに押さえたいこと
整理する。 Mishov Trading(Mishov Forex、運営会社Mishov Markets Ltd)について、金融庁の無登録業者リストにその名称が確認できる記載は、2026年9月2日時点でタダシが確認した範囲では見当たらなかった。 一方で、自称登録地であるセントルシアの金融規制当局(FSRA)は、「同国でフォレックス業は一切ライセンスされておらず、登録・ライセンス・提携を示す文書はすべて虚偽」という趣旨の警告を繰り返し公表している。 連絡先が電話番号1件のみで、分別管理やライセンス番号の記載も確認できなかった。 詐欺だと断定するつもりはない。 ただ、「登録番号がある」ことと「金融当局のライセンスを受けている」ことは別の話だという点だけは、お金を動かす前に自分の目でも確かめておきたい。 もし「もう入金してしまった」「今まさにSNSで勧誘されている」と感じたら、一人で抱え込まないでほしい。 案件名・URL・勧誘文のスクリーンショットをタダシのLINEに送ってくれれば、確認しておきたいポイントを一緒に整理する。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。
- Mishov Trading(Mishov Markets Ltd)について、金融庁の金融事業者一括検索で登録の有無を確認した
- 自称登録地セントルシアのFSRA(金融規制当局)が公表する警告文書を確認した(同国はフォレックス業を一切ライセンスしていない)
- 勧誘文や広告に「必ず」「絶対に」「元本保証」など断定的な表現がないか確認した
- すでに入金していて出金できない場合は、消費者ホットライン(188)や警察の相談窓口に状況を伝えた
- SNSやLINEでのやり取り、振込先の情報を
消さずに保存した
出典・参考情報
- 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(HTML版)」 ↗
- 財務省関東財務局「無登録で金融商品取引業等を行っている者に対する警告」 ↗
- 金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」 ↗
- 金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください」 ↗
- 金融庁「金融事業者一括検索」 ↗
- Financial Services Regulatory Authority (Saint Lucia)「Warning Notice」 ↗
- 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」 ↗
- 消費者庁「消費者ホットライン」 ↗
- Mishov Forex公式サイト「MISHOV FOREX」(会社概要ページ) ↗
- WikiFX「Mishov Forex Review」 ↗

タダシ
情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。