「キングスキャルFX、本当に年収1億円なんて稼げるのかな」——そう思ってこのページに来た人もいると思う。 山口孝志が「オーストラリアの天才トレーダー」と共同開発したと案内する完全自動売買EA、それがキングスキャルFXだ。 「誰もが年収1億円」「完全自動で14億円超えの利益」——こう言われると心が動くのもわかる。 ただ、タダシはこの案件を「詐欺だ」と決めつけるつもりはない。 わかった事実だけを淡々と整理する。 憶測や決めつけは書かない。 約30万円を払う前に、あなた自身の目で確かめておきたい点を、この記事でひとつずつ並べていく。

この記事の要点

山口孝志が案内する完全自動売買EA「キングスキャルFX」について、運営会社の実在や登録状況、過去の報道などを公開情報から中立的に整理します。

この記事の目次
  1. 結論:キングスキャルFXに申し込む前に、タダシが確認したこと
  2. キングスキャルFXとは?「誰もが年収1億円」の案内を確かめる
  3. 料金は約30万円、返金は「環境構築失敗時のみ」
  4. 運営会社の実在を確認する(クロスリテイリング/AssetCube)
  5. 無登録業者リストとの照合、そして「登録範囲」という論点
  6. 山口孝志の過去——販売してきた商材と2015年の報道
  7. 口コミ・評判を確認する
  8. 独自整理:売り切り型EAと継続助言型で「登録の要否」は変わる
  9. 判断するときに押さえたいこと
  10. 出典・参考情報

結論:キングスキャルFXに申し込む前に、タダシが確認したこと

結論を急ぐ前に、ひとつだけ確かめておきたい。 タダシが公開情報を確認した範囲では、キングスキャルFXの販売元・運営会社は実在する法人だった。 国税庁の法人番号公表サイトで、クロスリテイリング株式会社(法人番号9010001126578)と株式会社AssetCube(法人番号3011101072932)の実在と所在地の一致を確認できた。

一方で、「誰もが年収1億円」「黄金タイムで相場の上下が事前にわかる」という案内を裏付ける第三者検証済みの実績は見当たらなかった。 金融庁の無登録業者リストにも該当は確認できなかったが、クロスリテイリングが自称する投資顧問業の登録範囲に、キングスキャルFXという売り切り型EAの販売が含まれるかどうかは、公開情報だけでは判別できなかった。

詐欺だと決めつけるつもりはない。 ただ、約30万円を払う前に、ここから先の確認ポイントを一緒に見ていきたい。

キングスキャルFXとは?「誰もが年収1億円」の案内を確かめる

キングスキャルFXは、山口孝志が「オーストラリアの天才トレーダービル」と共同開発したと案内される、完全ほったらかしで稼げるとされる完全自動売買EA(自動売買ソフト)だ。

案内動画では「誰もが年収1億円を軽々と」「完全自動で14億円超えの利益を叩き出した」「一撃で1,000万円・2,000万円」といった表現が使われ、「黄金タイム」と呼ぶ時間帯で相場の上下が事前にわかる、と説明されているという。

ただし、こうした案内の根拠として示されているのは過去14年分のバックテスト(過去データを使った仮想の検証)画像のみで、実際の取引履歴は確認できなかった。 勝率100%で年収1億円を保証するようなトレーダーは、タダシが調べた範囲では存在しない。

ちなみに、EA(自動売買ソフト)全般を始める前に共通して確認しておきたいポイントは、MT5にEAを「設置するだけ」の前に確かめたい確認ポイントでも整理している。

  • 「誰もが年収1億円」「完全自動」という言葉を、実際の取引履歴と照らして確認したか
  • 「黄金タイム」の根拠がバックテストのみか、実運用の記録があるかを確認したか
  • 案内動画・LPの表現をそのまま信じず、まず一次情報で裏取りする

料金は約30万円、返金は「環境構築失敗時のみ」

キングスキャルFXは、無料の動画講座を案内したのち、最終的に298,000円(税抜・税込327,800円)という完全自動EAの購入に案内される、という。

お金がかかること自体は問題ではない。 ただ、案内されている返金条件は「環境構築失敗時のみ」に限定されており、実際に稼げなかった場合の損失は自己責任になる、という点は事前に確かめておきたい。

約30万円を払っても、稼げる根拠が示されているわけではない。 「黄金タイム」の再現性を裏付ける実績が確認できないまま、まとまった金額を支払うことになる。

キングスキャルFXの料金298,000円の案内画像
キングスキャルFXの価格帯は298,000円(税抜)と案内されている。(画像:キングスキャルFX案内ページより)

運営会社の実在を確認する(クロスリテイリング/AssetCube)

キングスキャルFXの販売元はクロスリテイリング株式会社、運営会社は株式会社AssetCube、代表者は山口孝志・松野有希・高橋伸行、所在地は東京都墨田区錦糸1丁目2番1号と案内されている。

国税庁の法人番号公表サイトで確認したところ、クロスリテイリング株式会社(法人番号9010001126578)、株式会社AssetCube(法人番号3011101072932)とも、案内されている住所と一致する形で実在が確認できた。 法人自体が実在すること自体は確認できる。

また、クロスリテイリング株式会社は自社サイトで「投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第2267号」の登録を受けていると案内している。 ただし、この登録番号をタダシが金融庁の一次名簿で直接照合することはできなかった(当事者側の案内にとどまる)。

無登録業者リストとの照合、そして「登録範囲」という論点

金融庁は「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」というページで、警告書を出した業者の名称を公表している。 タダシがこのリストを確認した範囲では、クロスリテイリング・AssetCube・山口孝志いずれの名称も掲載は見当たらなかった。

ただし、このリストに載っていないことは「無登録業者ではない」ことの証明にはならない。 金融庁自身も、リストに掲載されていない者が無登録営業に該当する行為を行っている可能性がある、と留保している。

そのうえで、もうひとつ確かめておきたい論点がある。 クロスリテイリングが自称する登録は「投資顧問契約に基づく継続的な助言業務」の登録であり、キングスキャルFXのような売り切り型の自動売買EA販売がその登録の範囲に含まれるかどうかは、タダシが確認した公開情報だけでは判別できなかった。 ここは、無登録と決めつけることも、登録済みだから安心と決めつけることも、どちらもできない部分だと思う。

似たような名前の自動売買案件では、V-SCAL(村田正志)の確認ポイントも合わせて参考にしてほしい。

  • 運営会社名・登録番号を、自分でも金融庁の無登録業者リストと照合したか
  • 「登録がある」という案内が、購入しようとしている商品・サービスの範囲まで含むかを確認したか
  • 登録の有無だけで安心・危険を即断しない
金融庁の無登録業者の名称公表ページ
金融庁は、無登録で金融商品取引業を行うとして警告書を出した業者の名称を公表している。(出典:金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」)

山口孝志の過去——販売してきた商材と2015年の報道

参考にした記事によると、クロスグループはキングメイカーFX(山口孝志)、Scal The Gold(山口孝志・広瀬隆)、世界一勝てるFXの稼ぎ方(熊谷学)など、同じような案内の流れで高額商品を過去にも販売してきた、とされている。 この部分はタダシ自身が裏取りできていない伝聞であることを断っておく。

一方、タダシが確認できた一次情報に近い記録として、2015年3月26日配信の時事通信の記事がある。 「架空の外注費を計上して、法人税約4,900万円を脱税したとして、東京地検特捜部が、法人税法違反罪で、投資助言会社『クロスリテイリング』(新宿区)の会長(43)を在宅起訴し、法人としての同社を起訴」——2013年6月期の所得約1億9,300万円を隠した疑いだったと伝えられている。

ただし、この記事の中に「山口孝志」という実名は明記されていない。 会長の実名を山口孝志氏とする情報は、タダシが確認した範囲では複数の二次情報サイトによるものにとどまり、一次資料での実名確認はできなかった。 また、起訴後の裁判が有罪・無罪のどちらで終わったかも、タダシが確認した範囲ではわからなかった。 起訴という事実だけを、断定せずに受け止めておきたい。

口コミ・評判を確認する

Yahoo!知恵袋で「キングスキャルFX」を検索すると、購入者による「稼げた」という声は見当たらず、運営会社への懸念を語る質問・回答が見つかった。

こうした個人の投稿は、あくまで一人の体験・意見であって、タダシが裏取りできる一次情報ではない。 口コミが全てというわけではないが、否定的な声が目立つこと自体は、判断材料のひとつにはなると思う。

口コミを根拠に「詐欺だ」と決めつけることはしない。 ただ、良い評判も悪い評判も、金融庁の登録状況や特定商取引法表記といった公開情報と合わせて確認する材料にしてほしい。

同じように登録・実績が気になるEA案件については、インドラEA(INDRA EA)の確認ポイントでも整理している。

Yahoo!知恵袋のキングスキャルFXに関する質問
Yahoo!知恵袋には、キングスキャルFXについて購入者の実態を尋ねる質問が投稿されている。(画像:Yahoo!知恵袋より)

独自整理:売り切り型EAと継続助言型で「登録の要否」は変わる

金融庁の「投資運用業等 登録手続ガイドブック」によると、投資助言業務とは「有価証券の価値等」や「金融商品の価値等の分析に基づく投資判断」に関する助言を行う業務で、最終的な投資判断・実行を顧客自身が行う点が特徴とされている。

実務上は、購入者が自分で操作する売り切り型(設定サポートのみ)のEA販売か、売買シグナル・戦略を継続的に配信する型かで、登録の要否の判断が分かれる、という解説もある。 キングスキャルFXがどちらの型に近いかは、タダシが確認した公開情報だけでは断定できなかった。

だからこそ、あなた自身で「これは売り切りの商品なのか、それとも継続的な助言サービスなのか」を運営会社に確認してから判断してほしい。 答えはたぶん、すでに公開情報の中にある。 タダシと一緒に探してみよう。

金融庁の登録手続ガイドブックのページ
投資助言業などの登録要件は金融庁のガイドブックで確認できる。(出典:金融庁「金融商品取引業者等 登録手続ガイドブック」)

判断するときに押さえたいこと

キングスキャルFXは、山口孝志が「オーストラリアの天才トレーダー」と共同開発したと案内する完全自動売買EAで、料金は約30万円だった。 タダシが確認した範囲では、販売元・運営会社は実在する法人で、金融庁の無登録業者リストにも該当は見当たらなかった。 ただ、「誰もが年収1億円」という案内を裏付ける実績は確認できず、クロスリテイリングが案内する登録の範囲にキングスキャルFXの販売が含まれるかどうかも、公開情報だけでは判別できなかった。 過去の報道にある2015年の在宅起訴についても、実名の確認は一次資料では取れておらず、その後の裁判結果もわからない。 詐欺だと決めつけることも、安全だと言い切ることもタダシにはできない。 ただ、約30万円を払う前に、ここまでのチェック項目をあなた自身の手で埋めてみてほしい。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • 「誰もが年収1億円」「勝率100%」という言葉を、実際の取引履歴と照らして確認したか
  • 約30万円という料金と、「環境構築失敗時のみ」という返金条件を、支払う前に読み込んだか
  • 運営会社(クロスリテイリング株式会社/株式会社AssetCube)の登録番号を、自分でも金融庁のサイトで確認したか
  • 金融庁の無登録業者リストに載っていないことは「安全」の証明ではないと理解したか
  • 口コミ・評判は伝聞として受け止め、公開情報(登録状況・特商法表記)と合わせて確認したか
  • 「稼げるかどうか」を家族や第三者に相談せず、自分だけで決めていないか
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報