「元手1万円スタートで3ヶ月後には月収250万円」——佐々木千恵という人物が案内する「BOトレードWEB講座」の動画には、そう書かれている。 無料の動画を見てLINE公式アカウントに登録すると、複数の動画が届き、最後に「250コミュニティ」という有料コミュニティへの申込みフォームが案内される仕組みだ。 参加費は一括18万円、分割なら最大19万2000円になる。 タダシがまず確かめたのは、この講座を教えている「佐々木千恵」という人物と、案内動画で語られる「勝率9割」「集団心理の絶対法則」という言葉の中身だ。 案内動画では「100人以上を指導して脱落者ゼロ」ともうたわれている。 ただ、これらの実績は動画の中で佐々木千恵本人が語っているだけで、タダシが確認できた範囲では、第三者が確認できる実績の裏付けは見当たらなかった。 運営会社は「ライフ出版株式会社」。 国税庁の法人番号公表サイトで確認したところ、法人としての登録自体は確認できた。 ただし、この会社は2022年9月2日まで「株式会社ビジョナリー出版」という別の商号だったことも、同じ公表サイトの変更履歴でわかった。 この記事は、佐々木千恵氏やライフ出版株式会社を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できたことと、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。

この記事の要点

佐々木千恵が案内する「BOトレードWEB講座」(250コミュニティ、参加費18万円〜)について、案内動画の実績・運営会社ライフ出版株式会社の実在・返金規定の有無を、タダシが公開情報で確認した。

この記事の目次
  1. まず一度立ち止まる
  2. 「BOトレードWEB講座」の中身を確かめる
  3. 運営会社「ライフ出版株式会社」を確かめる
  4. LINE公式アカウントの表示を確かめる
  5. 登録直後に届くメッセージを確かめる
  6. 「勝率9割・月収250万円」を公開情報で確かめる
  7. 申込みフォームと返金規定を確かめる
  8. 判断するときに押さえたいこと
  9. 出典・参考情報

まず一度立ち止まる

「その案件、本当に申し込んで大丈夫かな」——その“なんとなく不安”は、たいてい正しい。

佐々木千恵の「BOトレードWEB講座」は、無料の案内動画から始まる。 動画を見たあとLINE公式アカウントに登録すると、複数の動画講座が順番に配信され、最後に「250コミュニティ」という有料コミュニティへの申込みが案内される流れになっている。

参加費は一括払いで18万円。 分割2回なら18万6000円、分割3回なら19万2000円と、分割にするほど総額が上がる設定だ。

タダシがこの記事で確かめたいことは、3つに分けられる。 ひとつ目は「佐々木千恵」という発信者と、講座で語られる実績そのもの。 ふたつ目は運営会社「ライフ出版株式会社」が実在するかどうか。 みっつ目は、勧誘の言葉が公開情報でどこまで説明が通るかだ。

なお、この記事は佐々木千恵氏やライフ出版株式会社を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。

「BOトレードWEB講座」の中身を確かめる

案内動画では、「集団心理の絶対法則」と「10パターンのチャート形状」を覚えれば、勝率9割を実現できると説明されている。

さらに「元手1万円スタートで3ヶ月後には月収250万円を実現する」「今すぐ人生を激変させ、脱落者ゼロの稼ぎの極意を開示する」といった言葉も並ぶ。

あの「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏ですら、長期的な勝率はおよそ8割とされている。 9割という数字がどれほど高いハードルかは、この比較だけでも伝わってくる。

タダシが確認した範囲では、この「勝率9割」「月収250万円」「脱落者ゼロ」という実績を裏付ける、佐々木千恵氏本人以外の第三者データは見当たらなかった。 動画の中で本人が語っている数字、という以上のものは確認できていない。

本人が語る実績しかない場合、それを「稼げる根拠」として受け取るには心もとない。 ここは正直に、確認できなかったこととして書いておきたい。

佐々木千恵のBOトレードWEB講座で配信される「第1回動画公開」の案内画面。「安定月収250万円のBOトレーダーの秘密が丸々開示される」と書かれている
登録後に届く動画配信の案内画面。「安定月収250万円のBOトレーダーの秘密が丸々開示される」とうたわれている。(出典:佐々木千恵「BOトレードWEB講座」動画案内より)

運営会社「ライフ出版株式会社」を確かめる

案内の先で契約することになる運営会社は、ライフ出版株式会社だ。 タダシはまず、この会社が実在するかどうかを、国税庁の法人番号公表サイトで確かめた。

法人番号5010001208586で検索すると、本店所在地は「東京都中央区入船3丁目7番7号」と登録されている。 法人としての実在は、ここで確認できた。

同じ公表サイトの変更履歴を見ると、もうひとつわかったことがある。 ライフ出版株式会社は、2022年9月2日まで「株式会社ビジョナリー出版」という別の商号だった、という記録だ。 所在地は変更前後で同じだった。

商号を変えること自体は、珍しいことではない。 ただ、いま案内されている会社名だけでなく、かつての商号でも同じ場所から事業をしていたという事実は、契約前に知っておいて損はないと思う。

旧商号「株式会社ビジョナリー出版」時代にどんな事業をしていたかまでは、タダシが確認した範囲ではわからなかった。 ここは、確認できなかったこととして正直に書いておく。

LINE公式アカウントの表示を確かめる

案内動画のあとに登録するLINE公式アカウントは、表示名が「【佐々木千恵】公式」となっている。

アカウント名がそのまま発信者の名前になっている点は、少なくとも名乗りを隠していないという意味では確認できた。

ただし、LINE公式アカウントの表示名は誰でも自由に設定できるものであり、名乗りがあること自体は実在や実績を保証するものではない。 ここは分けて考えておきたい。

「佐々木千恵」公式LINEアカウントの表示。プロフィール画像と「【佐々木千恵】公式...」というアカウント名が確認できる
LINE公式アカウントの表示。アカウント名は「【佐々木千恵】公式」となっている。(出典:佐々木千恵 公式LINEアカウントより)

登録直後に届くメッセージを確かめる

登録して最初に届くメッセージには、こう書かれている。

「こんにちは。 佐々木千恵です。 私のLINEコミュニティに参加してくれてありがとうございます。 ここでは、WEB講座について様々な追加情報を配信していきます。」

続けて、「ただ、LINEで配信する内容はあくまで『本編の動画』および『メール』の補完的な内容になります。 本編とメールを、しっかり見ている前提で話を進めさせて頂きますので、必ず動画とメールから確認をするようにして下さいね」とも書かれている。

つまり判断材料の中心は動画とメールで、LINEはあくまで補助的な位置づけということだ。 申し込みを決める前に、動画とメールの内容をどこまで自分の手元に残せているかは、あとから見返すためにも確認しておきたい。

佐々木千恵公式LINEアカウントから届く案内メッセージ。「LINEで配信する内容はあくまで『本編の動画』および『メール』の補完的な内容になります」と書かれている
登録直後に届くメッセージ。LINEは「本編の動画・メールの補完」という位置づけだと説明されている。(出典:佐々木千恵 公式LINEアカウントの配信メッセージより)

「勝率9割・月収250万円」を公開情報で確かめる

バイナリーオプション取引そのものについて、金融庁は次のように注意を呼びかけている。

「安いオプション料に惹かれペイアウトを受け取る可能性が低い取引を選好し、短時間で損益結果が判明するために、安易に何度も取引を行ってしまうおそれがあります」「短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれがあります」(金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」

同じページには、「『絶対勝てる』『確実に儲かる』『すぐ簡単に稼げる』などの勧誘をうのみにしないでください」ともある。

国民生活センターも2019年に、「SNS広告で見つけた業者から、儲かる方法を教えてもらうかわりに、バイナリーオプション取引を勧められます」という相談事例を公表している(国民生活センター「無登録業者とのバイナリーオプション取引は行わないで!」)。

「勝率9割」「月収250万円」という数字そのものが公的機関から直接問題視された記録は、タダシが確認した範囲では見当たらなかった。 ただ、実績を本人の自己申告だけで示し、第三者が検証できるデータを示さないという構図は、消費者庁が景品表示法上の優良誤認表示として説明する「実際よりも優れていると偽って宣伝する」パターンと重なる可能性がある。

重なる“可能性がある”というだけで、消費者庁が本件を名指しで問題視したわけではない。 ここは、一般論と個別の指摘を分けて受け取ってほしい。

申込みフォームと返金規定を確かめる

最後に案内されるのが、「250コミュニティ 優先参加権利 お申し込みフォーム」だ。 名前・メールアドレス・年齢・電話番号に加えて、「あなたの決意を教えて下さい」という記述式の欄まで用意されている。

参加費は一括18万円、分割2回で18万6000円、分割3回で19万2000円。 分割にするほど総額が上がる設定は、申し込み前に確認しておきたいポイントのひとつだ。

返金規定について、タダシは今回、元の案内ページ(250binary-method.com)に直接アクセスして確認しようとした。 ただ、このドメインはタダシが確認した時点で既にコンテンツが表示されず、サーバーの初期案内ページに変わっていた。 つまり、返金規定の記載の有無を、タダシ自身の手では直接確認できなかった。

一般論として、通信販売の広告には返品特約(返金の可否・条件)の表示義務があり、表示がなければ、商品を受け取った日から8日以内は消費者側の負担で契約の申込みを撤回・解除できる、という法定のデフォルトルールが適用される(消費者庁「通信販売|特定商取引法ガイド」)。

申込フォームに「あなたの決意を教えて下さい」という欄まで用意されている以上、契約条件・返金条件は決意を書く前に確認しておきたい。 特定商取引法に基づく表示に返品特約の記載があるかどうかは、申し込む本人が自分の目で確かめてほしいポイントだ。

判断するときに押さえたいこと

佐々木千恵氏の「BOトレードWEB講座」(250コミュニティ)について、タダシが公開情報で確認できたのはここまでだ。 案内動画がうたう「勝率9割」「月収250万円」「脱落者ゼロ」という実績は、佐々木千恵本人の自己申告以外の裏付けを、タダシが確認した範囲では見つけられなかった。 運営会社「ライフ出版株式会社」は法人としての実在は確認できたが、2022年9月まで「株式会社ビジョナリー出版」という別の商号だったこともわかった。 返金規定については、元の案内ページが既に表示されなくなっており、タダシ自身の手では直接確認できなかった。 この記事は、佐々木千恵氏やライフ出版株式会社を違法・詐欺と断定するものではない。 ただ、18万円という金額を払う前に、実績の裏付けと運営会社の情報、そして返金条件だけは、あなた自身の目で確かめてほしい。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • 案内動画の「勝率9割」「月収250万円」「脱落者ゼロ」という実績が、佐々木千恵本人以外の第三者が確認できるデータで裏付けられているか
  • 運営会社「ライフ出版株式会社」(法人番号5010001208586)を国税庁の法人番号公表サイトで実在確認したか。旧商号「株式会社ビジョナリー出版」時代の情報も含めて確認したか
  • 申込フォームに記載された特定商取引法に基づく表示に、返品特約(返金の可否・条件)が明記されているか
  • 18万円・18万6000円・19万2000円という料金体系のうち、自分が実際に払うことになる総額を、契約前に書面で確認できたか
  • LINEやメールで配信される内容と、実際に申込フォームで案内される契約内容が一致しているか
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報