「NovachainProってところに興味を持ったけど、申し込んで大丈夫かな……」——そう思ってここに来たなら、その"なんとなく不安"は、たいてい正しい。 ネット上には、NovachainProをめぐって「運営会社の情報が不明」「出金できない」という声があるとされている。 ただ、これはタダシが裏を取れた話ではない。 一方で、タダシが公開情報として確認できた事実がいくつかある。 NovachainProの公式サイトは「THE LARGEST & MOST REGULATED FINANCIAL DERIVATIVES INSTITUTION WORLDWIDE(世界最大かつ最も規制された金融デリバティブ機関)」と名乗っているが、海外FX業者の評価サイトWikiFXでは、規制スコアが10点満点中0点台という評価がついている。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、お金を入れる前に、この落差だけは一緒に確かめておきたい。 なお、この記事は「NovachainPro」を違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理していく。
SNSや情報サイトで見かける海外FX業者「NovachainPro」。 参考にした記事は運営会社の住所や電話番号を「不明」としていたが、タダシが公式サイトのアーカイブと海外の業者評価サイトを自分で確認したところ、金融庁への登録は確認できず、実地調査では登録住所に事務所が見当たらなかったという記録も見つかった。 公開情報だけで、確認できたことと確認できなかったことを整理する。
この記事の目次
NovachainProの公式サイトが掲げている中身
NovachainProは、FX(外国為替証拠金取引)やCFD(差金決済取引)を扱う海外業者として紹介されている案件だ。 運営主体は「NovachainPro Worldwide Limited」と名乗り、香港を拠点にしているとされる。
タダシが確認できた公式サイト(novachainpro.com、Wayback Machineのアーカイブ)では、取扱商品としてFOREX(外国為替)・METALS(貴金属)・SHARES(株式)・INDICES(株価指数)・COMMODITIES(商品)・DIGITAL ASSETS(暗号資産)が並んでいた。 ひとつの業者がここまで幅広い商品を扱うと謳っている場合、それぞれの商品ごとに必要な許認可を本当にすべて持っているか、確かめておきたい点になる。
サイトのトップには「THE LARGEST & MOST REGULATED FINANCIAL DERIVATIVES INSTITUTION WORLDWIDE(世界最大かつ最も規制された金融デリバティブ機関)」という大きなキャッチコピーが掲げられている。 この言葉が事実かどうかは、次の章で確認した内容と付き合わせてみたい。

運営会社について、確認できたことと確認できなかったこと
参考にした記事では、NovachainProの運営会社の住所・電話番号・メールアドレスがすべて「不明」と記載されていた。 ここはタダシも独自に確認してみた。
まず、公式サイト(novachainpro.com)そのものに、2026年9月時点でアクセスできなかった。
タダシの環境からは接続がタイムアウトし、応答が返ってこない。
サイトが存在しないわけではなく、Wayback Machineには2025年12月11日時点のアーカイブが残っていたので、そちらで内容を確認した。
そのアーカイブページには、「1,000,000+ NOVACHAINPRO GROUP CLIENTS(100万人以上の顧客)」「20,000+ TRADING INSTRUMENTS(2万以上の取扱銘柄)」「30,000+ INTRODUCING BROKERS(3万以上の紹介業者)」「25+ OFFICES & BRANCHES(25以上の拠点)」という、かなり大きな数字が並んでいた。 ただし、この数字を裏付ける外部の公表資料は、タダシが確認した範囲では見当たらなかった。
一方、海外FX業者の評価サイトWikiFXは、NovachainProの登記上の住所(香港・湾仔のGloucester Road)について実地調査を行い、「No Office Found(事務所が見当たらなかった)」と記録している。 「100万人以上の顧客」「25以上の拠点」という自己申告と、「登録住所に事務所が見当たらない」という第三者の実地調査は、正面から食い違っている。

海外の第三者評価サイトWikiFXでの評価
WikiFXは、海外FX・CFD業者の規制状況や評判をまとめている評価サイトだ。 タダシがNovachainPro(サイト上の表記は「NOVA CHAINPRO」)のページを確認したところ、総合評価は10点満点中0〜1.24点、規制(Regulation)の項目は2.69点とされ、「Not Regulated(無認可)」「No forex trading license found(有効なFX取引ライセンスが見当たらない)」と記載されていた。 イギリスのFCA、オーストラリアのASIC、キプロスのCySECいずれの認可も保有していないという評価だ。
同ページには、ユーザーからの苦情として「提携トレーダーについて虚偽の説明を受け、サポートからの返答もなかった」という趣旨の投稿も掲載されている。 これは投稿者個人の申告であり、タダシが裏を取れた事実ではない。 あくまで「そういう声が第三者サイトに載っている」という情報として受け止めておきたい。
なお、WikiFXのページには「ロシア中央銀行が違法行為の兆候を指摘した」との記載もあったが、タダシがロシア中央銀行の公式サイトを直接確認した範囲では、該当する記載を見つけられなかった。 この点は伝聞にとどめ、断定は避ける。
公式サイトのアーカイブには、「NovachainPro InternationalがLloyd's of London(ロイズ・オブ・ロンドン)の保険に加入し、1口座あたり最大USD100万ドルを保護する」という記載や、著名なトレーダーの実績をうたう「TOP INVESTORS」という欄もあった。 ただし、確認できた範囲では、表示されていた投資家アカウントはいずれも「Total Profit」がマイナス(例:-14,217.4など)で、「Max Drawdown」はいずれも99.99%だった。 何を根拠に「トップ」としているのか、タダシが見た限りでは判然としなかった。

無登録の海外FX業者を使うことの一般的なリスク
ここからは、NovachainProという個別の案件を離れて、海外FX業者全般に関わる公開情報を確認しておきたい。
金融庁は「無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」の中で、「海外所在業者であったとしても、日本の居住者のために又は日本の居住者を相手方として金融商品取引を業として行う場合は、金融商品取引業の登録が必要」であり、「日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは、禁止されています」と説明している。 海外に拠点があるという理由だけで、日本のルールの外にあるわけではない。
また、金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」は、「登録を受けていない『無登録業者』は、投資者等の保護のための態勢が確保されているか当局では確認できず、登録を受けている業者と同等の態勢が整っていない可能性が高い」とし、「出金の拒否や法外な出金手数料を請求されたりする」おそれを挙げている。 タダシが金融庁の無登録業者リストを確認した範囲では、「NovachainPro」に類似する名称の掲載は見当たらなかった。 ただし、リストに載っていないことは「安全」を意味しない。 単に、まだ把握・公表されていないだけの可能性もある。
消費者庁も同様に、無登録業者との海外FX取引に注意を呼びかけており、国民生活センターにはSNSで知り合った相手から勧誘される投資トラブルの相談が寄せられている。 海外FX業者全般の出金トラブルについては、海外FX業者で出金できないのはなぜ?口座凍結・後出しルールを公開情報で確かめるでも整理しているので、あわせて確認しておきたい。
判断するときに押さえたいこと
NovachainProについて、タダシが公開情報で確認できた事実を整理すると、次の3点になる。 公式サイトは「世界最大かつ最も規制された金融デリバティブ機関」と名乗っているが、タダシが金融庁の登録業者一覧を確認した範囲では日本での登録は見当たらなかった。 海外の評価サイトWikiFXでは規制スコアが10点満点中0〜1.24点とされ、登録住所への実地調査では「事務所が見当たらなかった」と記録されている。 そして、公式サイト自体が2026年9月時点でアクセスできない状態になっていた。 運営の実態や出金の可否まで、こちら側ですべて裏づけることはできなかった。 だからこそ、詐欺だと決めつけるのではなく、「登録の有無」「公式サイトが今も生きているか」「うたっている数字の裏付けがあるか」を、あなた自身の手で確かめてほしい。 似た構図の海外FX業者としては、TopFX(TopFX Global Ltd.)は大丈夫? 関東財務局の警告と申し込む前に確かめたい確認ポイントや、「Grand Capital」は信じてよい?セーシェル金融当局の警告を確かめるでも、同じ視点で確認ポイントを整理している。 答えはたぶん、すでに公開情報の中にある。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。
- NovachainProの運営会社が、金融庁の登録業者一覧に掲載されているか自分でも検索した。
- 公式サイトに記載された「100万人以上の顧客」「25以上の拠点」といった数字を裏付ける、外部の公表資料や登録番号があるか確認した。
- WikiFXなど海外の業者評価サイトで、規制状況や苦情の有無を確認した。
- 出金の際に「税金」「手数料」などの名目で追加入金を求められていないか、契約前に確認方法を決めておいた。

タダシ
情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。