「AIが市場を読んで教えてくれる」——そんな触れ込みの「noa sakura」という広告をSNSで見て、気になっている人がいると思う。 この広告を紹介・検証しているのが、fbss.co.jpというサイトに掲載された「noa sakura」という記事だ。 孫正義氏やイーロン・マスク氏、大坂なおみ選手、櫻井翔さんといった著名人の画像が広告に使われている、という指摘がそこには書かれている。 タダシが実際にこの記事を読んで、公開情報として確認できたことと、確認できなかったことを、ここではっきり分けて書いていく。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、その先のLINE登録に進む前に、一緒に確かめておきたいことがある。 なお、この記事はnoa sakura・fbss.co.jpを違法・詐欺と断定するものではない。

この記事の要点

SNS広告経由で流入する「noa sakura」という株式・商品・為替の『AI活用市場教育』。 孫正義氏やイーロン・マスク氏など著名人の画像を使った広告が指摘されており、紹介元のfbss.co.jp(LINE相談窓口として「ヤマト」を名乗る人物が対応)の記事自体にも運営会社名や特定商取引法の表示が見当たらない。 タダシが公開情報で確認できた事実とできなかったことを整理する。

この記事の目次
  1. その広告、申し込む前に確かめておきたいこと
  2. 著名人の画像を使った投資広告に、金融庁が繰り返し注意を呼びかけている
  3. fbss.co.jpの記事を読んで、確認できたこと・できなかったこと
  4. 特定商取引法が求める表示と、見当たらなかったこと
  5. 「無登録業者リストに載っていない」=安全、ではない
  6. SNSをきっかけにした投資トラブルは、公的統計でも急増している
  7. 気になる広告を見つけたら、どこに情報提供できるか
  8. 判断するときに押さえたいこと
  9. 出典・参考情報

その広告、申し込む前に確かめておきたいこと

SNSで「noa sakura」というAI投資教育の広告を見て、興味を持った——そんな人に向けた記事だ。

結論を急ぐ前に、ひとつだけ確かめておきたい。 この記事の元になっているのは、fbss.co.jpというサイトに掲載された「noa sakura」という記事だ。

そこには、noa sakuraが著名人の画像を使った広告で人を集め、最終的に第三者の「教育提供者」へ個人情報を渡す仕組みになっている、という指摘が書かれている。

タダシは実際にこの記事を自分の目で読んでみた。 わかった事実だけを、ここから3つの視点で順番に整理していく。 この記事は、noa sakura・fbss.co.jpを違法・詐欺と断定するものではない。

  • 著名人になりすました広告——孫正義氏やイーロン・マスク氏らの画像は、どういう扱いになっているか
  • 運営会社・特定商取引法の表示——誰が、どんな資格でこの記事・サービスを公開しているか
  • LINE誘導の先——「ヤマトに相談する」の先で、何が案内されるか

著名人の画像を使った投資広告に、金融庁が繰り返し注意を呼びかけている

fbss.co.jpの記事には、noa sakuraの広告に孫正義氏、イーロン・マスク氏、大坂なおみ選手、櫻井翔さんといった著名人の画像や名前が無断で使われている、という指摘が書かれている。

この指摘の真偽そのものを、タダシが今回、独自に確認できたわけではない。 ただし、こうした手口一般については、金融庁が繰り返し注意を呼びかけている。

金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください!」には、偽アカウント・偽広告が公式サイトに掲載されている写真を無断で転載し、本人を名乗ることがあると説明されている。

このページは特定の案件を名指ししたものではなく、一般的な注意喚起として案内されている。

本物の著名人の写真が使われていると、つい信じてしまいそうになる。 でも、写真が本物であることと、その広告の先にあるサービスが信頼できることは、別の話だとタダシは思う。

  • 広告に使われている人物と、その本人が実際に関与を認めているかは別問題
  • 「著名人が推薦している」という表示だけを根拠にしない
  • 気になる広告は、金融庁の情報受付窓口に画像やURLを提供できる

fbss.co.jpの記事を読んで、確認できたこと・できなかったこと

noa sakura自体の広告や登録画面を、タダシが直接確認したわけではない。 そこで、紹介元であるfbss.co.jpの記事そのものを、公開情報として確かめてみた。

確認できたのは次の点だ。 記事のページには、運営会社名の記載が見当たらない。 フッター部分を見ても、サイトを運営している会社や個人の名前は書かれていなかった。

また、記事自身が「特定商取引法の表記がどこにもなく、問い合わせ先すら非公開だ」と説明していた。 つまりこれは第三者の指摘ではなく、サイト側自身がそう述べているという点が特徴的だ。

記事の複数箇所には「ヤマトに相談する」というボタンが設置されており、押すとLINEの友だち追加画面に進む。 LINEの先で、具体的に何が案内されるのかは、記事のどこにも書かれていなかった。

詐欺だと決めつけるつもりはない。 ただ、運営会社も問い合わせ先もわからないまま、いきなりLINE登録に進むのは、タダシとしてはおすすめしない。

  • 運営会社名・代表者名の記載があるか、自分の目でフッターまで確認する
  • 「相談する」ボタンの先が、個人のLINEアカウントに直結していないか確認する
  • 問い合わせ先(電話・メール)が、LINE以外の手段で用意されているか確認する

特定商取引法が求める表示と、見当たらなかったこと

LINE登録の先で、有償の商品・個別コンサルティングなどが案内される場合、それは通信販売や特定継続的役務提供として、特定商取引法が定める表示義務の対象になり得る。

消費者庁の解説には、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号を「消費者が容易に認識することができるような文字の大きさ・方法で、容易に認識できるような場所に表示」する必要があり、通称・屋号・サイト名のみでは足りないとされている。

タダシが確認した範囲では、fbss.co.jpの「noa sakura」記事には、この特定商取引法に基づく表示にあたるページが見当たらなかった。 これは記事自身も同様に説明している内容だ。

表示がない=違法と即断定できるわけではない。 LINE登録前の時点では、まだ「販売」や「役務提供」が始まっていない可能性もあるからだ。 ただ、その先で何が起きるのかを、登録前に確認する手立てが乏しい、という点は事実として残る。

  • 事業者の氏名(名称)・住所・電話番号が明記されているか
  • 問い合わせ先が、LINE以外の手段(電話・メールフォーム)でも用意されているか
  • 「登録後に案内する」という説明だけで、表示を先送りにしていないか

「無登録業者リストに載っていない」=安全、ではない

noa sakuraやfbss.co.jpが、金融庁の無登録業者リストに掲載されているかどうかを、タダシは今回確認していない。 この点は正直に書いておく。

そのうえで、金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」のページを確認すると、無登録で金融商品取引業を行っているとして金融庁(財務局)が警告書を発出した者の名称等を掲載している、と説明されている。

同ページには、掲載されている無登録業者は警告書の発出を行った時点で無登録営業を行っていることが確認できた者に限られる、という留保もある。

つまり、「リストに名前が無い」ことは、それ自体「安全」を意味しない。 掲載までにはタイムラグがあり、まだ警告の対象になっていない案件もありうる、という制度上の限界だ。

リストと照合すること自体は、誰でもできる確認作業のひとつだ。 運営会社名が分かった場合は、一度目を通しておいて損はない。

  • 運営会社名がわかれば、金融庁の無登録業者リストと照合してみる
  • リストに無い=安全、ではなく「確認できなかった」という前提で見る
  • 登録を要する事業なのかどうか自体、まず特定商取引法の表示から確かめる
金融庁の無登録業者の名称公表ページ
金融庁は、無登録で金融商品取引業を行うとして警告書を出した業者の名称を公表している。(出典:金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」)

SNSをきっかけにした投資トラブルは、公的統計でも急増している

著名人の名前や画像を使った広告から投資に誘導される、という入口のトラブルは、noa sakuraに限った話ではない。

国民生活センターは2024年5月29日、「SNSをきっかけとして、著名人を名乗る、つながりがあるなどと勧誘される金融商品・サービスの消費者トラブルが急増」と発表した。

そこでは相談件数が「2021年度52件、2022年度170件、2023年度1,629件」と報告されており、平均契約購入金額も687万円まで高額化していると説明されている。

「いったん振込してしまうと、被害回復が困難です」——これが、この発表資料のタイトルにも使われている言葉だ。

noa sakuraがこの傾向に当てはまるかどうかを、タダシが決めつけることはしない。 ただ、同じ入口で立ち止まる人が、この数年で急に増えているのは、公的統計として確認できる事実だ。

  • 2021年度:52件
  • 2022年度:170件(前年の約3.3倍)
  • 2023年度:1,629件(前年の約9.6倍)、平均契約購入金額687万円
国民生活センターのSNS投資トラブル急増の注意喚起ページ
国民生活センターは、SNSをきっかけとした投資トラブルの急増に注意を呼びかけている。(出典:国民生活センター)

気になる広告を見つけたら、どこに情報提供できるか

noa sakuraの広告や、fbss.co.jpの記事を見て「これは変だ」と感じた場合、個人でできることが2つある。

ひとつは、金融庁が2024年10月に開設した「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」だ。 偽広告をきっかけに投資や有料の投資アドバイスの勧誘を受けた場合の情報を、24時間ウェブフォームで受け付けている。

ただし、この窓口は情報提供が目的で、個別相談への回答は行っていないという注記もある。 困りごとの相談ではなく、詐欺的広告をSNS事業者側に削除させるための情報提供、という位置づけだ。

もうひとつは、最寄りの消費生活センター(188)への相談だ。 個別の被害相談や、契約の解除方法などは、こちらのほうが向いている。

そしてもし、noa sakuraやfbss.co.jpの案件について「LINE登録する前に確認しておきたい」ということがあれば、タダシのLINEに案件名・URL・広告のスクショを送ってほしい。 確認できる公開情報の範囲で、一緒に整理する。

  • SNS上の偽広告そのものは、金融庁の情報受付窓口
  • 個別の被害相談・返金交渉は、消費生活センター(188)
  • 登録前に一緒に確認したい場合は、タダシの公式LINE
金融庁のSNS投資詐欺広告情報受付窓口ページ
金融庁は、SNS上の投資詐欺が疑われる広告の情報受付窓口を設けている。(出典:金融庁「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」)

判断するときに押さえたいこと

ここまでの確認ポイントを、実際にチェックリストへ自分の手で埋めてみてほしい。 タダシが公開情報で確認できたのは、fbss.co.jpに掲載された「noa sakura」の記事に運営会社名の記載が見当たらないこと、特定商取引法に基づく表示にあたるページも見当たらないこと、記事の着地点が「ヤマト」への公式LINE相談になっていること——ここまでだ。 一方で、noa sakura自体の広告表現や、著名人の画像使用の経緯、LINE登録後に実際どう案内が進むのかは、タダシが公開情報の範囲では確認しきれなかった。 noa sakura・fbss.co.jpを、違法・詐欺と決めつけるつもりはない。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • 「noa sakura」または紹介元のfbss.co.jpのページに、運営会社名・代表者名・所在地が明記されているか、フッターまで自分の目で確認したか。
  • 特定商取引法に基づく表示(事業者名・住所・電話番号)のページが用意されているか、LINE以外の問い合わせ手段があるか確認したか。
  • 広告に使われている著名人の画像について、本人・所属事務所が関与を認めている根拠があるか確認したか(無ければ、金融庁の情報受付窓口に情報提供できる)。
  • LINE登録の先で何が案内されるのか、登録前に説明されているかを確認したか。説明がないまま個人情報だけを渡すことになっていないか。
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報