結論:LINE登録から届く副業案内の運営会社「株式会社カインドネスインターナショナル」を国税庁の法人番号公表サイトで確かめると、2025年5月の設立からわずか9か月の間に、商号を1回、本店所在地を1回変更していた。 旧商号は「株式会社シンセツ」、旧所在地は埼玉県さいたま市南区だった。 タダシなら、この変遷を確認しないまま申し込みには進まない。 なお、この記事は株式会社カインドネスインターナショナルを違法・詐欺と断定するものではない。 タダシが公開情報で確認できた事実と、確認できなかったことを分けて、淡々と整理する。

この記事の要点

LINE登録で「スマホのみで完結」「現金30,000円プレゼントキャンペーン」と案内する副業サービス。 運営会社とされる「株式会社カインドネスインターナショナル」(法人番号1030001166423)を国税庁の法人番号公表サイトで確かめると、2025年5月に「株式会社シンセツ」として設立されてから約1年2か月の間に、商号と所在地をそれぞれ1回変更していたことがわかった。 申し込み前に確かめておきたいポイントを、タダシが公開情報をもとに中立的に整理する。

この記事の目次
  1. 「カインドネスインターナショナル」の副業とは?広告の内容を確かめる
  2. LINE登録後に案内される内容を確かめる
  3. 消費者庁・国民生活センターが伝える「タスク副業」の型と一致するか
  4. 運営会社「株式会社カインドネスインターナショナル」は実在するか?法人番号で確かめる
  5. 商号と所在地の変遷を確かめる——旧「株式会社シンセツ」から現在まで
  6. 特定商取引法の観点から、確認できたこと・できなかったこと
  7. 判断するときに押さえたいこと
  8. 出典・参考情報

「カインドネスインターナショナル」の副業とは?広告の内容を確かめる

結論を急ぐ前に、ひとつだけ確かめておきたい。 確かめたいのは、この副業がどんな広告で人を集めているのか、その中身だ。

参考にした記事によれば、SNS等の広告からLINE登録に誘導されるという。 実際の広告LPを確認すると、「スマホのみで全て完結!」「誰でもできる簡単作業で報酬GET!!」「お仕事開始で現金30,000円プレゼントキャンペーン実施中!?」という文言が並んでいた。

LINEの登録ボタンをタップして参加する、という導線もタダシが確認した。

一方で、この時点では作業の中身や、なぜ現金3万円がもらえるのかという条件は書かれていない。 数字と手軽さだけが先に見える、という印象だ。

  • 「スマホのみで全て完結」「誰でもできる簡単作業」という文言
  • 「お仕事開始で現金30,000円プレゼントキャンペーン実施中!?」という文言
  • 参加条件は「LINEをタップして参加する」だけ
「あなたにぴったりの案件をご紹介します」として画像貼付作業・アンケート回答・動画の視聴を案内する広告LP
広告LPに掲載されている作業内容。「画像貼付作業」「アンケート回答」「動画の視聴」の3種類を挙げ、「1案件2,000円〜10,000円の報酬!?」「大手企業様も提供しております」としてGoogle・Amazon・Rakutenのロゴを並べている。(出典:広告LPより)

LINE登録後に案内される内容を確かめる

ここまで見てきたのは、広告LPの中身だった。 では、実際にLINEに登録すると、何が案内されるのだろうか。

この点は、タダシ自身がこの副業のLINEに登録して確かめたものではない。 参考にした記事によれば、登録後には「ご提供セット内容」として、ガイドブックと無料お仕事開始サポートが案内されるという。

その画面には「本日参加できる方限定 初期費用0円でご参加可能」と大きく書かれている。 ところが、その直後には「ご参加には本来1,490円の費用がかかりますが…」「3万円プレゼントのお受け取りは参加が条件となります」という一文が続く、と参考記事は伝えている。

「初期費用0円」という言葉と、「3万円の受け取りには参加が条件」という言葉は、並べて読むと引っかかる。 広告で見た「現金30,000円プレゼント」が無条件のプレゼントではなく、参加——おそらく何らかの契約——を前提にした条件付きの話だとしたら、それ自体が立ち止まる理由になる。

  • 広告の案内:「初期費用0円でご参加可能」
  • 直後の案内(参考記事による):「3万円プレゼントのお受け取りは参加が条件」
  • 「参加」の具体的な費用や契約内容は、この時点では明示されていない
「初期費用0円でご参加可能」の直後に「3万円プレゼントのお受け取りは参加が条件」と案内する画面
参考記事によれば、LINE登録後に案内される画面。「本日参加できる方限定 初期費用0円でご参加可能」の直後に「3万円プレゼントのお受け取りは参加が条件となります」と書かれている。(出典:広告LP/LINE案内より)

消費者庁・国民生活センターが伝える「タスク副業」の型と一致するか

ここで、ひとつはっきりさせておきたい。 以下で紹介する消費者庁と国民生活センターの注意喚起は、「株式会社カインドネスインターナショナル」を名指ししたものではない。 この事業者名が消費者庁の処分・公表の対象になっている事実は、タダシが確認した範囲では見当たらなかった。

消費者庁は2025年6月26日、「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」を公表している。 対象は東京都新宿区の別事業者「株式会社和」だ。 消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」によれば、「このプランなら、月50万が当たり前になる」「儲けが出なければ返金保証がある」といった言葉とともに、高額なサポートプラン契約へ誘導された相談が各地の消費生活センターに数多く寄せられているという。 なお同庁は「同名の別会社と間違えないように御注意ください」とも注記している。

消費者庁はこれより前の2025年2月6日にも、「タスク副業」で報酬が支払われるとうたい実際には高額を送金させる事業者への注意喚起を出している。 消費者庁「『タスク副業』で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起」は、SNS広告をきっかけに「動画をスクリーンショットした画像を送れば報酬がもらえる」とうたう副業に勧誘された後、参加費用や追加送金を求められた相談が寄せられていると伝えている。

国民生活センターも、2024年9月4日の発表で警鐘を鳴らしている。 国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」によれば、こうした副業に関する相談件数(PIO-NET=全国の消費生活センターに寄せられる相談を集約するデータベースへの登録分)は2020年度の1,341件から2023年度の3,694件へと、3年でおよそ2.8倍に増えている。 平均契約購入金額も、2020年度の27万9,519円から2023年度は76万3,117円まで上がっている。 契約当事者は79.9%が女性で、平均年齢は33.7歳、20歳代が45.3%を占めるという。

3件の公表資料に共通するのは、金額を先に見せて、作業の中身は後から伝えるという順番だ。 LINEなどのメッセージアプリで個別に誘導し、最終的に参加費用や高額プランの契約に進ませる、という流れも共通している。

ここまでの型と、カインドネスインターナショナルからの案内の流れには、重なる部分が少なくない。 もちろん、型が重なっているからといって、同社が同じ手口だと決めつけることはできない。 ただ、消費者庁が繰り返し注意を呼びかけている型と重なる以上、タダシなら、この段階で一度立ち止まって考える。

  • 金額(現金3万円プレゼント・1案件2,000〜10,000円)を先に見せ、作業内容は後から伝える
  • LINEのメッセージアプリで個別に誘導する
  • 「初期費用0円」の直後に、条件付きの記載が続く
消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」のページ
消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」(2025年6月26日)。対象は別事業者(株式会社和)で、カインドネスインターナショナルを名指ししたものではない。(出典:消費者庁)

運営会社「株式会社カインドネスインターナショナル」は実在するか?法人番号で確かめる

参考記事は、この副業の運営責任者を髙橋英貴と名乗る人物、運営会社を「株式会社カインドネスインターナショナル」、所在地を東京都新宿区新宿1丁目36-12サンカテリーナビル6F10号室、電話番号を03-6382-7463と報告している。 ここまでは、あくまで参考記事側の情報だ。

ここからは、タダシ自身が確認した内容になる。 国税庁の法人番号公表サイトで「株式会社カインドネスインターナショナル」を検索した。 すると、法人番号1030001166423、本店所在地「東京都新宿区新宿1丁目36番12号サンカテリーナビル6F10号室」が完全に一致する法人が実在する。 この会社自体は実在する、というのが最初に確認できた事実だ。

一方で、代表者名については、参考記事が「髙橋英貴」としているものの、法人番号公表サイトにも、経済産業省の「gBizINFO」にも代表者名の項目自体はあるが、いずれも記載を確認できなかった。 公的記録で裏付けることは、タダシにはできなかった。 ここは「確認できなかった」という留保にとどめておく。

電話番号「03-6382-7463」やメールアドレスについても、タダシ自身がこの会社の管理下にあるものだと確認する手段は持っていない。 参考記事の伝聞情報として扱う。

  • 法人名:株式会社カインドネスインターナショナル(法人番号1030001166423)
  • 所在地:東京都新宿区新宿1丁目36番12号サンカテリーナビル6F10号室(タダシが法人番号公表サイトで一致を確認
  • 代表者名:法人番号公表サイト・gBizINFOのいずれにも記載なし(確認できなかった)
国税庁 法人番号公表サイトに掲載された株式会社カインドネスインターナショナルの基本情報
国税庁「法人番号公表サイト」で確認した基本情報。法人番号1030001166423、所在地は東京都新宿区新宿1丁目36番12号サンカテリーナビル6F10号室。(出典:国税庁 法人番号公表サイト)

商号と所在地の変遷を確かめる——旧「株式会社シンセツ」から現在まで

法人番号公表サイトには、変更履歴も掲載されている。 ここが、今回もっとも確認しておきたいポイントだ。

履歴によれば、この法人は2025年5月9日、「株式会社シンセツ」という商号で、埼玉県さいたま市南区文蔵2丁目16番14号ディアコート南浦和101に新規登録された。 これが、この法人番号の出発点だ。

その後2025年7月17日、本店所在地が現在の「東京都新宿区新宿1丁目36番12号サンカテリーナビル6F10号室」に変更されている。 さらに2026年2月25日、商号が現在の「株式会社カインドネスインターナショナル」に変更された。

整理すると、設立から2026年7月時点までのおよそ1年2か月の間に、商号1回・住所1回の変更があったことになる。 法人番号自体は一貫しているので、法律上「別の会社になった」わけではない。 ただ、短期間に名称と所在地が変わっている、という事実そのものは、タダシとして申し込み前に知っておきたい情報だと思う。

商号や住所の変更には、事業拡大や移転など、まっとうな理由もいくらでもある。 この変遷だけをもって「怪しい」と決めつけるつもりはない。 ただ、この案件に申し込むかどうかを考えるときの判断材料のひとつにはなる、とタダシは思う。

  • 2025年5月9日:「株式会社シンセツ」として埼玉県さいたま市南区で新規登録
  • 2025年7月17日:本店所在地を東京都新宿区へ変更
  • 2026年2月25日:商号を「株式会社カインドネスインターナショナル」へ変更
国税庁 法人番号公表サイトの変更履歴情報。商号変更・住所変更・新規登録の3件が並ぶ
法人番号公表サイトの変更履歴情報。2025年5月9日に「株式会社シンセツ」として新規登録され、住所変更を経て2026年2月25日に現在の商号へ変更されたことがわかる。(出典:国税庁 法人番号公表サイト)

特定商取引法の観点から、確認できたこと・できなかったこと

最後に、特定商取引法の観点も確認しておきたい。 仕事を紹介する見返りに金銭負担を求める取引には、「業務提供誘引販売取引」という類型がある。

消費者庁の特定商取引法ガイドによれば、これは「仕事を提供するので収入が得られる」という口実で消費者を誘引し、仕事に必要であるとして商品やサービスを売って金銭負担を負わせる取引のことだ。 1.物品の販売又は役務の提供の事業であって、2.業務提供利益が得られると相手方を誘引し、3.その者と特定負担を伴う取引をするもの——この3つが要件になる。

今回の案内に当てはめると、「画像貼付・アンケート・動画視聴で報酬が得られる」という誘引と、「初期費用」「サポートプラン」といった金銭負担が、この類型に重なって見える部分がある。 ただし、実際の契約内容や金額をタダシ自身が確認したわけではないので、該当するかどうかを断定はしない

業務提供誘引販売取引に該当する場合、特定商取引法は事業者の氏名・住所・電話番号などを記載した契約書面の交付や、原則20日間のクーリングオフを認めている。 この副業案内の中に、こうした表示や書面交付の案内があるかどうかは、申し込み前に確認しておきたい。

参考記事は特商法に基づく表記が見当たらないという趣旨を伝えているが、タダシ自身がこの会社の案内ページを直接確認したわけではないため、ここは伝聞情報として扱う。

  • 特定商取引法には「業務提供誘引販売取引」という、仕事紹介+金銭負担を対象にした類型がある
  • 該当する場合、契約書面の交付や原則20日間のクーリングオフが認められる
  • 事業者名・住所・電話番号・契約条件の表示があるかどうかは、申し込み前に自分の目で確認したい
消費者庁 特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」のページ
消費者庁「特定商取引法ガイド」業務提供誘引販売取引のページ。仕事の紹介と引き換えに金銭負担を求める取引が対象になりうることを解説している。(出典:消費者庁 特定商取引法ガイド)

判断するときに押さえたいこと

ここまでのチェック項目を、あなた自身の手で埋めてみてほしい。 ✓が付かない欄が多いほど、立ち止まる理由は増えていく。 タダシが確認できたのは、株式会社カインドネスインターナショナル(法人番号1030001166423)が国税庁の法人番号公表サイトで実在を確認できる法人だということ。 そして、この法人が2025年5月に「株式会社シンセツ」として設立されてから、およそ1年2か月の間に商号と所在地をそれぞれ1回ずつ変更していること——ここまでだ。 カインドネスインターナショナルを詐欺だと決めつけているわけではないし、消費者庁が公表した別事業者への注意喚起と同一視するものでもない。 ただ、広告の見せ方と、運営会社の変遷は、別々に確かめる必要がある。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。

申し込む前の確認リスト
  • 国税庁の法人番号公表サイトで、運営会社の実在と所在地の一致を確認した
  • 商号や所在地が短期間に変更されていないか、変更履歴を確認した
  • 「初期費用0円」の直後に条件付きの記載がないか、案内画面を読み直した
  • 「業務提供誘引販売取引」に該当する場合のクーリングオフ(原則20日間)の対象になるかを確認した
  • 不安が残るときの相談先(消費者ホットライン188・公式LINE)をメモしておいた
運営者 タダシ株選びナビ 運営者
タダシ
編集者から、読むときのひとこと

情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。

出典・参考情報