「10万円以下で仕込める半導体・素材関連2銘柄」——そう紹介された京写(6837)とジオマテック(6907)が気になって、ここに来た人へ。 止めもしないし、押しもしない。 ただ、買う前に一緒に確かめておきたいことがある。 結論から言う。 2社とも実在する東証上場企業で、決算短信は誰でも確認できる。 ただし、その中身は正反対だ。 京写は直近の決算で大幅な減益、ジオマテックは2期連続の増収増益——同じ「注目株」として並べられていても、業績のフェーズはまったく違う。 本記事は京写・ジオマテック・紹介元のサービスを違法や詐欺と断定するものではない。 決算短信という一次情報を、自分の目で確認する手順を淡々と整理していく。
「10万円以下で仕込める半導体・素材関連2銘柄」として紹介された京写(6837)とジオマテック(6907)。 決算短信を確認すると、京写は2026年3月期に大幅減益、ジオマテックは2期連続の増収増益と、業績のフェーズは正反対だった。 推奨文の言葉と、公開されている決算の数字を、自分の目で照らし合わせる手順を整理する。
この記事の目次
京写(6837)・ジオマテック(6907)——まず「実在する上場企業」であることを確認する
京写は、プリント配線基板(PWB)を手がける電気機器メーカーだ。 ジオマテックは、スマートフォンや車載ディスプレイなどに使う薄膜コーティング加工を手がける電気機器メーカーだ。 両社とも東京証券取引所に上場しており、証券コード(6837/6907)で検索すれば、決算情報や有価証券報告書を誰でも確認できる。
「その企業が実在し、上場していること」は確認できた事実だ。 ここまでは参考記事の説明どおりで、疑う余地はない。 だからこそ次に分けたいのが、「企業が実在すること」と「いま紹介されている銘柄として買うべきかどうか」は別の話だという点だ。

決算短信を並べてみると——京写は大幅減益、ジオマテックは2期連続増益
京写「2026年3月期 決算短信」を見ると、売上高は24,697百万円で前期比5.8%減。 営業利益は825百万円で同35.4%減、経常利益は547百万円で同44.9%減った。 親会社株主に帰属する当期純利益は78百万円で、同87.3%減。 減収減益で、純利益は前期の8分の1近くまで落ち込んでいる。 参考記事が「足元は減益」としている部分は、決算短信の数字と一致する。
一方のジオマテック「2025年3月期 決算短信」を見ると、状況は正反対だ。 営業利益は△655百万円の赤字から323百万円の黒字へ転換した。 翌2026年3月期の決算短信でも、売上高6,008百万円(+13.8%)、営業利益341百万円(+5.4%)で伸びた。 経常利益429百万円(+17.3%)、当期純利益638百万円(+77.2%)と、全項目で前年から伸びる2期連続の増収増益だった。
同じ記事の中で「半導体・素材関連」という同じテーマで並べられていても、決算の中身は正反対だ。 この違いは、株価やPER・PBRといった指標だけを見ていては気づきにくい。 決算短信という一次情報まで自分の目で降りて初めて見えてくる差だと思う。
同じ考え方はみやけウォッチ等の「注目銘柄まとめ」は大丈夫?決算・IPO情報を自分で確かめる手順でも整理している。

確かめたい:推奨を配信しているサービスに、登録は必要か
参考記事の末尾には、「先読みテンバガーナビ」というLINE公式アカウントへの登録案内がある。 特定の銘柄が値上がりするという投資判断について、報酬を得て助言する形態のサービスは、金融庁「投資運用業等 登録手続ガイドブック2」が示す投資助言・代理業にあたる場合がある。 内容によっては、金融庁・財務局への登録が必要になる。
登録を受けた事業者は、金融庁「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認できる。 あわせて、金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」も見ておきたい。 ただし金融庁自身が、このリストに掲載されていないことは安全を意味しないと明記している点には注意したい。
「先読みテンバガーナビ」を含む「今買えばいい注目株」経由の登録導線については、今買えばいい注目株の運営者を確かめた記事や「先読みテンバガーナビ」に乗る前に確かめたい確認ポイントでも整理している。 本記事はこのサービスを無登録・違法と断定するものではない。 登録の有無は、あなた自身の目で確認してほしい。

少額で買えることと、いま買う理由があることは別の話
少額(1単元10万円以下)で株が買えること自体は、京写・ジオマテックともに事実だ。 ただ、株価が数百円台の銘柄は、わずかな金額の変動でも比率で見ると大きく動きやすい。 「テンバガー(10倍株)」という言葉の強さと、決算短信で読める足元の数字は、分けて受け止めたい。
とくに京写のように、直近で大幅減益となっている銘柄が「注目株」として紹介されている場合は注意したい。 「なぜ今、この銘柄が注目なのか」の根拠を、紹介文の言葉ではなく決算の数字で確認しておきたい。 ジオマテックのように業績が改善傾向にある銘柄でも、株価がすでにその期待を織り込んでいないかは見ておく価値がある。
少額株を買うこと自体を否定はしない。 ただ、上がる理由だけでなく、下がりうる理由も同じだけ並べてから決める——それが、推奨に振り回されないための最低限の準備だと思う。
判断するときに押さえたいこと
京写・ジオマテックという2社が実在し、上場していることは事実だ。 ただし、決算短信を確認すると、京写は直近で大幅な減益、ジオマテックは2期連続の増収増益と、業績のフェーズは正反対だった。 「10万円以下」「テンバガー」という言葉の強さと、決算という一次情報の中身は、分けて確認するのが無難だと思う。 最終的に判断するのは、あなた自身。 ただ、その判断材料を増やすお手伝いだけは、タダシがします。
- 紹介された銘柄(京写・ジオマテックなど)が実在する上場企業であることを、証券コードで確認した
- 「注目」「テンバガー」という言葉ではなく、決算短信の実数値(売上高・営業利益・純利益の増減)で業績を確認した
- 推奨を配信しているサービスが、金融庁の登録業者一覧で確認できるか調べた
- 「無登録で金融商品取引業を行う者」の公表名に含まれていないか確認した(掲載なし=安全ではない点も念頭に置いた)
- 直近3か月の株価チャートで、急騰・急落など少額株特有の値動きの荒さを確認した

タダシ
情報をひとつに絞らず、運営情報・料金・条件をそれぞれ確かめてみてください。判断に迷う点があれば、一緒に整理します。